予告です。

昨日の拙ブログでは換気システムによる排気風量の測定を書かせていただきました。

換気を行うことで発生するメリット・デメリットは色々あります。

メリットは簡単です。

新鮮空気と汚染空気を入れ替えることで、人体に対する悪影響を排除する。

外気導入を図ることで、室温調整・湿度調整を行える。

でもデメリットもあります。

例えば室内空気を排出する際に、熱エネルギーを無駄にしてしまう。

せっかく暖かくしてるのに、冷たい空気を採り入れることで室温を下げることになる訳です。

結局、暖め直す分の暖房エネルギーを損してしまう・・・。

換気にも色々あります。

例えば、窓開け換気。

風上の窓と風下の窓を開けることで、建物内に風を呼び込み新鮮空気を採り込みます。

これを風力換気と云います。

温度差による換気だってあります。

建物の低い位置と高い位置の窓を開け、高温空気を後者から排出し低温外気(新鮮空気)を前者から採り込みます。

これを重力換気と云いますが、空気の出入り口は窓に限ったことではありません。

風力換気も重力換気も、隙間を介して行われることがあるんです。

大きな意味で言えば、窓も隙間といえるでしょう。

自然給気口も隙間だし、エアコンのドレンホースだって隙間です。

そして、見えない隙間もあります。

床と壁の取合いや壁と天井の取合い、コンセントボックス内の配線廻り等々・・・。

さまざまな隙間から空気は出入りしています。

これらの隙間から出入りする空気を『漏気』と云いますが、漏気による熱エネルギーの損失ってバカにならないんですよね。

しかも、窓のように閉めることが出来ません。

24時間×365日、開けっ放しです。

C値という隙間の目安があります。

床面積1.0㎡当たりの家中の隙間面積(この場合、開いた状態の窓や自然給気口・エアコンのドレンホース等は除きます。)を示した値です。

例えば、家中の隙間の合計が100㎠ある床面積100㎡の家があったとします。

この場合のC値は100㎠/100㎡ですから、1.0㎠/㎡になります。

高気密と云うと、一般的にはC値2.0㎠/㎡以下を指すようですね。

そしてFPの家であれば、ほぼC値0.5㎠/㎡以下になります。

ちなみに弊社の建物であれば、概ねC値0.3㎠/㎡以下になっています。

前者と後者の家を比較すると、電気代にどの位の差が出ると思いますか?

もちろん、断熱性能および室温等は同じとした場合の比較です。

計算根拠は割愛しますが、その差は約2万円以上/年になるそうです。

風が強い地域であれば、その差はもっと大きくなるとか・・・。

隙間が多い家では、せっかくの換気システムも機能しないんですよね。

ストローに例えるとわかりやすいと思います。

ジュースの入ったコップにストローを挿して飲みます。

この時、穴だらけのストローを使ったらどうでしょうか?

ジュースを飲む事ができるでしょうか?

出来ないと思います。

いくら吸っても、空気が入ってしまいジュースは口の中に入って来ません。

隙間の多い家も同じです。

換気システムで汚染空気を排出しても、外気は自然給気口ではなく隙間から入ってきます。

隙間から入ってくる空気にはフィルターは付いていませんから、埃や花粉も混じっています。

冷たい空気が、室内空気で暖められた繊維系断熱材に触れれば内部結露を引き起こすこともあります。

そもそも繊維系断熱材は、断熱材内部の動かない空気が保温効果を持っています。

この中を外気が通過すれば、保温効果は期待できません・・・。

隙間からの漏気って、凄く問題が多いんです。

だからこそ、隙間の大きさを把握する必要があります。

そして、隙間を小さくしなければなりません。

隙間を小さくする事を気密化といいます。

そして隙間の大きさを把握するためには、気密性能測定(C値測定)をする必要があります。

『FPの家 Y邸』

本日、気密性能測定を行います。

中間気密です。

新しいタイプの測定方法を試したいと思います。

その様子は、次回ご報告します。

お楽しみに・・・。

posted by Asset Red

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