赤い測定器

今朝のブログで書かせて戴いた通りです。

『FPの家 Y邸』

本日、気密性能測定を行いました。

イラストは従来の測定装置の概要です。

でも、今回は別のタイプの装置を使ってみました。

今まで弊社では、工事途中で測定する『中間気密測定』を採用していました。

工事途中で測定することで、もし気密施工の不備があっても、その場で是正することが可能です。

でも長年の経験で、是正することなんてほぼ無いんですよね。

あっても、玄関ドア廻りの養生ダンボールを張り直す程度・・・。

だったら、完成気密に移行した方がいいのかなぁーと考えていました。

最近、FPの家では『経年C値』を測定しているんです。

ご入居前のC値が、経年でどの程度劣化しているのかを把握したいから。

そして、経年劣化するのはどの部位なのか?

その為にどんな対策を講じておけばいいのか?

それらを見極めたいと考えています。

でも、まだまだ測定実績が足りません。

弊社だって協力したいんです。

でも、条件がひとつだけあります。

完成C値が出ていないといけないんです。

工事途中で測定したC値と完成時に測定したC値には、若干の差異があります。

だから、中間C値しか分かっていない建物の経年C値を求めてもあまり意味がありません。

でも、弊社の場合は中間C値しか測定していません。

弊社の建物だって、経年劣化の具合を知りたいよなー。

現在行っている気密施工はベストなのかな?

結構、悩みました。

そして決めました。

ヨシ、中間気密測定から完成気密測定に変更しよう!

まずはFPの家 Y邸から始めることにしました。

本当は、両方測定したいんですよね。

でも、費用が嵩むしなぁー。

従来は中間時に気密測定技能者に機器を持って来て戴き、測定&報告書作成を依頼していました。

これを建物完成後に行うだけですから、この時点では費用が嵩むことはありません。

でも、中間時にも測定して貰おうとすれば倍の費用が掛かってしまいます。

機器をレンタルし、自分で測定する方法もあります。

以前に試したことがあるんですよね。

レンタルした機器を使って自分で測定してみました。

でも、こっちの方が遥かに高いんです。

かと云って、測定機器を所有することは出来ません。

あまりに高過ぎる・・・。

定期的に行うメンテナンス費用もバカにならないし・・・。

そんな時、知り合いが『変わった測定機器』の取扱いを始めたことが判りました。

イラストのような装置のようです。

話を聴いてみると、試しに測定をしてくれるとの事。

早速お願いをして、今日に至りました。

カタログを見ると、こんな構成になっています。

いつもの装置よりは、小さい感じです。

ここからは、実際の測定の様子です。

こんな感じです。

カタログの通りですね。

 早速、作業を開始してもらいました。

フレームを組み立て、赤い布を被せ、玄関ドア枠に取付けます。

中から見ると、こんな感じです。

そして、外から見るとこんな感じです。

凄い色、赤です。

ここに、送風機を取付けます。

正・逆両方の風を送ることが出来ます。

こちらも凄い色ですよね、黄色です。

設置すると、こんな感じになります。

コントローラーを接続し

温・湿度・気圧計も繋ぎます。

パソコンに繋いで、準備完了。

建物の隙間の大きさによって、送風機のアタッチメントを変えるようになっているそうです。

孔が大きいのが、隙間が大きい家用です。

そして小さいのが、隙間の小さい家用となります。

「真ん中のにしましょう。」

「様子を見て、交換すればいいですから。」

さあ、測定開始です。

ゼロ調整という機能があるんですね。

風の強い日は、気圧を補正してくれるそうです。

全自動ではないようですね。

いちいち、風量を変えながら測定値を入力していきます。

スイッチON!

「あれ?風量が出ない・・・。」

「ワンサイズ、小さい穴にしてみましょう。」

「出ない・・・。」

「隙間無いんですね・・・。」

10・20・30・40・50paの外気圧と建物内圧の差(差圧)と風量を測定し、入力しました。

今回は、減圧と加圧の両方を測ってみました。

それぞれの結果は以下の通り。

まずは減圧法の場合です。

建物内の気圧を下げる測定方法です。

①気積・・・220.22㎥

②延床面積・・・91.76㎡

③n値・・・1.37

④C値・・・0.2(0.19)㎠/㎡

⑤αA・・・18㎠

そして加圧法です。

こちらは、反対に建物内の気圧を上げる測定方法となります。

引違サッシやタテスベリ窓がある場合は、こちらの方が数値が悪くなるようですね。

①気積・・・220.22㎥

②延床面積・・・91.76㎡

③n値・・・1.22

④C値・・・0.2(0.18)㎠/㎡

⑤αA・・・17㎠

あれ、加圧法の方が数値が良くなっています。

引違サッシが無いからかな?

内側から気密テープを貼る納まりだから、加圧法の方が良い値が出るのかもしれませんね。

C値0.2㎠/㎡、まあまあの成績ですね。

ほっと息をついていたら、聞かれました。

「0.2㎠/㎡で、まあまあですか?

「ちょっと不本意ですが、床面積小さいし仕方ないかなと思っています。」

総隙間面積を床面積で割るC値は、面積の小さい家は不利なんですよね。

その点、外皮面積で割るCA値は結構近い数値がでるんです。

ちなみに今回の場合、外皮面積は271.19㎡ですから、外皮平均C値(CA値)は0.06㎠/㎡になります。

過去の物件のC値/CA値と比較してみましょう。

①K邸・・・0.17/0.07

②Y邸・・・0.19/0.07

③K邸・・・0.07/0.03

③が飛び抜けていますが、①②と今回の結果はほぼ同じになっています。

③は付加断熱や防音のための重ね貼りを行っている為、より隙間の無い家なんです。

だから、比較できません。

0.06ならば、問題ありません。

良かった・・・。

いつもの測定と違い、細かいデーターは後で送られてくるそうです。

ACHは、データーが届き次第確認してみるつもりです。

赤い気密測定器、結構気軽に測定出来ますね。

でも、値段が思ったよりも高い・・・。

もう少し、待ってみようかな・・・。

posted by Asset Red

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