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昨日は、休日を利用して木造住宅事故事例及び雨仕舞の施工実技講習・デュポンタイベックマスター資格セミナー上級編に参加しました。
会場は栃木県宇都宮市、遠かった・・・。
でも、行った甲斐ありましたよ。
色々な事がわかりました。
例えば、相変わらず瑕疵保険事故の9割超が外壁・屋根からの雨漏りであること。
そして、追加外装検査を受けていない物件の方が、受けている物件よりも2割以上事故率が高い事。
「だったら、追加外装検査を必須にすればいいのに・・・。」
「せめて、これに合格すれば保険料を下げるべきだと思うけど。」
「だって、事故率が高いのわかってるんでしょ?」
「等しく全員が負担する制度はおかしいのでは?」
色々訴えてしまいました。
担当者曰く、少しづつ変わってきているそうです。
まだまだ時間はかかるけど、不公平の解消に向けた努力は続けられているようですね。
良かった・・・。
雨漏りのメカニズムについても学ぶことができました。
水の動き方を理解する必要があるそうです。
水は上から下に流れ落ちるもの。
何故なら、重力が働くから。
上図の灰色の部分はサイディングの断面だと思ってください。
エクステリアが外側、インテリアが内側を示しています。
そして〇は雨漏りなし、×は雨漏りありを示します。
継ぎ目の形状が右のようになっていれば、当然水が入って来ますよね。
でも、上から下に流れ落ちない場合もあるんです。
水の動きに関係する6つの力をご存知でしょうか?
①重力
②風
③毛細管現象
④表面張力
⑤慣性
⑥気圧差
それぞれがどのように働くのかを、順を追ってご紹介します。
①はすでにご紹介しました。
②はわかりますよね。
「吹きつける風により、雨水が壁の中を上がっていく」なんて話を時々耳にするでしょ?
③も割と有名な話だと思います。
毛細管現象とは、水(または液体)が細い管を通って移動することであり、その管が細い程より多くの水を引き出します。
④も良く耳にしますが、何のことやら・・・。
水の凝集性により重力に抵抗し、表面に沿ってはてらくことが出来るそうです。
⑤慣性はわかります。
勢いですよね。
強い雨は水を運ぶだけの動力を与えます。
慣性により水を動かすことが出来るんです。
⑥気圧差・・・
外皮の内外に気圧差がある場合、排気により室内が負圧になり雨水を引き込むことがあります。
そして、これらの水から建物を守るためには『4つのD』が重要なカギを握っているそうです。
この『4つのD』を意識しながら、モックアップを使った防水シート及び防水テープによる外壁の雨仕舞を実際に行う機会も戴きました。
3つのグループに分けられた参加者による合同作業です。
こうした方が良い、いやいや違う!ここはこうでは?
ワイワイガヤガヤの1時間ちょっとでした。
その後、専門家による評価&アドバイスも戴けたし、良い経験でした。
休憩時間を利用して、技術者の話も聞けたし・・・。
そうそう、気になっていたことも聞けました。
①タイベックシルバーとハウスラップ、どっちが耐久性が高いの?
前者の方が高くなっています。でも後者にも十分高い耐久性があるのどちらを選んでも問題ないレベルの話です。
②防腐・防蟻剤による影響は?
前者の方が圧倒的に有利です。
③透湿性は?
後者の方が有利です。
でも、防水性は前者の方が有利ですから・・・。
④遮熱性については、建物の外皮性能が高い場合あまり効果が期待出来ないと言われていますが・・・。
はい、そうです。
でも、熱くなったサイディングが発する熱線はシルバーの方がより多く反射します。
その為、通気層内部の温度も高くなります。
よって、通気層効果はシルバーの方が高くなります。
4つのDを考えた場合、確かに価格は高いですがシルバーを採用するのが良いでしょう。
安心しました。
でも、その話もっとした方が良いのでは?
「そうなんです。宣伝不足ですよね・・・。」
会場に向かう道、街路樹の紅葉がきれいでした。
でも、帰り道は真っ暗・・・。
もつと紅葉見たかったなぁー。
posted by Asset Red
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