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作用の仕組みはまだ不明ですが、木材の匂い成分がストレスを軽減し、免疫細胞の働きを向上させると考えられています。
免疫細胞のひとつとしてナチュラルキラー細胞と呼ばれる細胞があります。
都内で働く30~60歳代の男性を対象とした研究で、ヒノキの匂い成分である精油がこのNK活性を上昇させた可能性があるとの報告があるそうです。
この報告によれば、ヒノキ材精油を揮発させた室内に3日間滞在した前後のNK活性の変化を調べたところ、滞在前に比較して滞在後に有意に上昇していました。
また滞在の前後で、ストレス指標である尿中ノルアドレナリンも有意に低下していました。
ストレスが軽減し、そのことがNK活性の上昇に繋がったのではないかと考えられているようです。
様々な研究により、ストレスと免疫系の働きには密接な関係があることが示されています。
免疫系とは動物が自分の体内から異物を排除し、生体の恒常性を保つためのシステムです。
普段わたしたちが免疫系の働きを意識することはありません。
でも免疫系の機能がうまく働かなければ、体はウィルスや細菌などの病原体にどんどん入り込まれてしまいます。
免疫系の中でも重要なのは血中に存在する免疫担当細胞です。
これには色々な種類がありますが、それぞれ異物を認識し直接やっつけたりします。
NK細胞もそのひとつ、比較的最近になって発見されたリンパ球の一種です。
その働きの多くはまだまだ明らかではありませんが、腫瘍細胞の監視機構やウィルス感染の防御機構に関する機能を持っていると考えられているようです。
最近では、森林浴によりNK活性が上昇するという研究が注目をあつめているそうですよ。
例えばストレス時に分泌されるホルモンが、NK細胞働きを抑制するという報告があります。
ストレス研究の始祖であるハンス・セリエは、ストレスへの抵抗期が長引くと、やがて体が疲れ切ってしまい、正常な抵抗力を発揮できなくなると唱えています。
男性・女性を問わず、ストレスのコントロールは難しいと思います。
でも重要です。
森林浴&木の匂いを嗅ぐこと。
これらを積極的に行うのが良いようです。
科学的データーによる木材・木造建築物のQ&A
木材・木造建築物はどのような効果をもたらしますか?
林野庁
より一部を抜粋・転載させていただきました。
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