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以下、環境市場新聞2019年冬季 第55号より、一部をそのまま抜粋して転載します。
2018年10月、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、韓国の仁川で開かれた第48回総会で、特別報告書『1.5℃の地球温暖化』を受諾した。
パリ協定の努力目標である『1.5℃未満』における温暖化の影響・リスク・適応・緩和などに関して詳細な報告が公表された。
国際社会はパリ協定で地球の平均気温の上昇を2℃未満にする目標を掲げ、同時に1.5℃未満にするよう努力を継続することも確認した。
今回の特別報告書は、その『努力目標』に向かううえでの科学的根拠となる。
1.5℃の温暖化でも、異常気象や海面上昇などのリスクはあるが、2℃上昇の場合と比較して、影響や被害は軽減できる。
2℃になると、0.5℃の差によって、数千万人が熱波に襲われる可能性が増し、生物種の絶滅は増加、水不足の地域は拡大、夏に北極海が氷結しない現象は10倍に増えるなどの予測を示している。
報告書では、人為活動によって、現在すでに産業革命以降1℃上昇していると推定。
このままの状況が継続されると、2030~2052年の間に1.5℃になる可能性が高いとしている。
気温上昇を2℃ではなく、1.5℃に留めるためには、人為起源の二酸化炭素(CO2)排出量を2010年比で45%減少させ、2050年頃には実質ゼロにする必要があるとした。
今世紀半ばの実質排出量ゼロには、土地・エネルギー・産業・建築・輸送・都市などの社会のあらゆる部門で、急速かつ広範な、かってない変革がなされなくてはならないとする。
具体的には
『森林伐採の停止と数十億本の植林』
『世界の電源構成に占める再生可能エネルギーの割合を70~85%にして化石燃料の使用を減らし、石炭火力発電をゼロに近づける』
『大気中からCO2を回収し貯留する技術の開発を進める』
などの取り組みが必要だとしている。
特別報告書は、6000点以上の参考文献を引用し、世界各国の執筆者91人によって作成された。
専門家と政府からの査読コメントは4万件以上を数えた。
IPCCでは、この特別報告書に続き、全体をまとめる評価報告書とは別に
『変化する気候下での海洋・雪氷圏に関するIPCC特別報告書』
『気候変動と土地』
の2件を2019年に発表する予定。
2020年省エネ基準の義務化も見送りが決まり、我が国の地球温暖化対策は減速気味・・・。
国のやる事を信じて、待っているだけでいいのでしょうか
まずは自分の出来ることから始めませんか
例えば省エネ、木製品の有効利用、ビニール袋やストローの利用を止めるでも構いません。
子ども達の未来の為に、健全な地球環境を維持する為に・・・。
posted by Asset Red
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