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今日の練馬・板橋は風もなく穏やかで暖かいですよ。
車に乗っていると暑い位でした。
『FPの家 S邸』
基礎工事に先立ち、遣り方を行いました。
遣り方とは、基礎工事に先立ち建物の位置や基礎の高さを示すための仮設物。
基礎の外側に打った杭に、水平に板を取り付け、板と板の間に水糸を張ります。
その水糸が、 基礎(建物)の中心線になる訳です。
仮設物という位ですから、基礎工事が終わったら取り除いちゃうんですよね。
朝から、基礎業者と大工そして私の5人で行いました。
まずは、建物の周りに貫板と杭を配りました。
基礎の外側60cmくらいに貫板を並べ、継手部分は20cm程度の重ねを設けるように配置します。
継手部分と、その間に杭を配置。
四隅の杭に水糸を張り、水糸の外側に杭を打ち込んでいきます。
杭を打ち込んだら、建物中央にオートレベルを据え付けます。
中央の装置から常に赤い光が水平に放射される便利な装置です。
まず押さえるのが、仮BMの高さです。
今回の場合はココ!
前面道路にあるマンホールの蓋の中央です。
ここにバカ棒を立て、受光器を取付けて準備完了です。
これが受光器です。
オートレベルから放射される光を受けて、反応するようになっています。
装置中央に上向きの矢印が見えるでしょうか?
オートレベルからの光が、もう少し上である事を矢印と音で示してくれるんです。
少しづつ上に受光器を上げていくと、ピーッという音と共に水平線が現れます。
この時、装置右側の黒いホルダーの上端がオートレベルの光の高さと同じになっています。
ここに線を引き、さらに25cm上に線を引きます。
この線にホルダー上端を合わせて留めれば、バカ棒下端が設計GLになる仕組みです。
今回はGLから60cmの高さに水平貫の上端を合わせたいので、ここから60cm下がった所に取付けました。
杭に受光器を当て、バカ棒下端のレベルを標していきます。
この印に合わせて水平貫を取付ければ、貫の天端は設計GL+600になるんです。
貫の取付完了です。
続いて、建物の矩(カネ)を出します。
矩とは直角の事。
水平貫がきちんとした四角形になっていれば、四隅は直角になっている筈ですよね。
でも、実際には直角になっていない事が多いんです。
そこで、カネピタという器具を使います。
まず、対向する水平貫に2点を標します。
そこに釘を打ち付けておきます。
ここにカネピタのテープ先端をそれぞれ引っ掛け、テープを延ばします。
先端の真ん中にある刻みの位置を水平貫に標します。
カネピタは、先端から2本のテープを同じ長さだけ出るようになっています。
だから、先端と2枚のテープで出来た三角形は常に2等辺三角形になります。
釘の位置はそのままに対向する水平貫にカネピタの先端を当て、図の仮墨①②を押さえます。
図の仮墨①②を結べば、釘を結んだ線と仮墨①②を結んだ線は直角になっている事になります。
この4点を基準にして建物の四隅を決めれば、建物の矩を確保できる訳です。
四辺の水平貫に四隅の墨を標し、そこに釘を打ち、水糸を通せばその交点が建物中心線になります。
念の為、交点から交点の対角長さを当たってみました。
2つの対角線の長さが異なっていれば、建物の矩は取れていないことになります。
問題無し!
ちゃんと矩が取れていました。
四隅のポイントから寸法を追って、基礎図面の通りに墨を出し、水平貫に落としていきます。
最後に、基礎の巾を落として完了です。
写真中央の線が基礎の中心線、その左右が基礎巾となります。
弊社の基礎巾は180mmですから、中心線からそれぞれ90mmの位置に線が引かれています。
遣り方完了です。
この後道路清掃を行い、作業を終えました。
みなさん、お疲れさまでした。
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