防水施工のアレコレ

昨日と比べると、風も少なく暖かい練馬・板橋です。

『FPの家 T邸』

外壁下地の防水施工を行いました。

毎度お馴染みの『タイベックシルバー』を張りました。

遮熱

透湿

防水

防風

耐防蟻剤

に優れた防水シートです。

50年相当の試験において劣化が無いことが確認されていますが、今のところ保証期間は20年になっています。

近々30年保証になるという噂も耳に入って来ますが・・・。

ちなみに一般的な防水シートの保証期間は10年が多いそうです。

シートを留めるタッカーの針を撮ってみました。

防水シートは雨水の侵入を防ぐ最終ラインです。

当然シートの上を雨水が通る前提で、その施工方法は決められています。

タッカーって、シートに穴を明けるんですよね。

だから、穴から雨水が侵入する怖れがあります。

タッカーの留め方ひとつで、その危険性が多くなったり少なくなったりするそうです。

縦に留めるのが一番良いそうです。

でもシートに力が加わった際に、タッカー穴からシートが裂けてしまうそうです。

だからお勧めできません。

写真のように斜めに留めるのがベターとの事。

横に留めると、斜めに留めた時より雨水が侵入する危険性が増すそうです。

でも、この施工方法はまだまだ知られていません。

徐々に拡がっていくと思います。

ちょっと寄り道したいと思います。

梁に開けられた座彫り(この中に構造金物の頭が見えます。)にウレタンを充填し、平らに切削した所を撮ってみました。

現場発泡ウレタンは、切削すると経年で断熱性能が低下します。

だから写真のように、アルミテープで空気の出入りを止めなければなりません。

写真上のように発泡した状態のままであれば問題ありません。

防水施工に戻ります。

防水シートに穴を明ける場合は注意が必要です。

例えば電気の線を出す場合は、写真のように『U』の字にFケーブルを留め付けます。

線を通す穴は大きめに明け、そこにウレタンをしっかりと充填します。

固化したら平らに切削します。

ストレッチテープ(伸び縮みする防水テープ)をていねいに貼って完了です。

線を雨水が伝うことがあるので、必ず穴に対して線は下向きにしなければなりません。

間違って穴を明けてしまったり、傷をつけた場合は防水テープを貼って補修します。

自然給気口や水道配管廻りが面倒なんですよね。

弊社では専用部材を使って、防水処理をしています。

エアコン配管も同様です。

換気システムの排気・レンジフードの給排気のみ、別の納め方をしています。

管径が大きいため、専用部材が使えないんですよね。

防水シートに両面タイプの防水テープを貼り付け、その上にストレッチテープを使って丁寧に施工しています。

どちらの施工も、かなりラクチンです。

CD管(電話線やTVアンテナからの線を通します。)廻りにも、写真のような専用部材を使います。

バルコニーの腰壁と外壁の取合いも、雨漏りの多い箇所なんですよね。

まず、笠木下地部分に防水テープを貼ります。

専用部材を被せ、タッカーで留め付けます。

上から防水テープを貼って完了です。

同じ部材を使って、別の納まりにも対応できるんです。

タッカーの頭を全てテープで隠すのが重要です。

コーナー部分にも専用部材を使います。

入隅部材を始めに被せ、タッカーで留め付けます。

上から出隅部材を被せ、タッカーで留め付けます。

防水テープを貼って完了です。

今回も、キッチン排気ダクトの耐火処理としてにはセラカバーSを採用しました。

中から撮ったものとなります。

150Φのスパイラル管に厚さ20mmのセラカバーSを巻付け、壁を貫通します。

外から見ると、こんな感じです。

茶色が外壁合板、銀色がスパラル管、そして間の白いものがセラカバーSの小口となります。

ダクト廻りの防水シートが大きく破れているので、片面タイプの防水テープで補修しました。

この時外壁合板とセラカバーSの小口を防水テープでしっかりと貼り付けないと、気密・防湿性能が低下するので注意が必要です。

ここで防水テープの上に更に両面タイプの防水テープを貼り、ストレッチテープの付着性を高めておきます。

ダクトと防水テープそれぞれに半分づつ掛かるようにストレッチテープを貼り、しっかりと押さえて完了です。

両面テープを増し貼りしないと、ストレッチテープの張力で剥がれることが多いんです。

防水施工完了です。

これで瑕疵保険の防水検査を申し込むことが出来ます。

そして検査に合格すれば、サイディング工事が始まります。

サイディングを張ってしまえば見えなくなってしまう部分ですが、ここをしっかり施工しなければ、長期に渡り雨漏りを防ぐことは出来ません。

上のグラフを見ると、いかに雨漏りが多いかわかります。

そして、その大半は取合い部なんですよね。

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