寝具とCLO値

今日は祝日の為、アセットフォーはお休みです。

昨日の拙ブログでは、睡眠中のPMV&PPDについて書かせていただきました。

その際に身体の下にある毛布の事は、全く評価の対象にしていません。

でも、寝具だって重要ですよね。

今回は寝具と着衣量についての話をご紹介したいと思います。

寝具の保温性は睡眠中の発汗を促進させるとともに、寝床内の温度を一定に保つためにも大切な要素です。
「掛ける側の寝具」は、室内の温湿度の条件に合わせて、保温力の違うものを選ぶ必要があります。
「敷く側の寝具」は、伝導による熱損失を少なくするように、保温力の大きいものを選ぶことが必要です。
冬期に合わせた保温力の大きい寝具でも、吸湿性や透湿性が良ければ、夏期においても快適に使用することができます。
保温力を表わす方法の一つに、衣服関係で使われるCLO値があります。
これは米軍が各地の気候に合う戦闘服にはどのようなものが良いかを探るために考え出した数値です。
つまり、環境と活動量と着衣量の関係を表わしたものですが、その考え方は寝床内の環境を知るためにも応用することができます。
CLO値は気温21度/湿度50%以下/風速5cm/Sの室内で、椅子に座っている人の皮膚温を33度に保つのに必要な断熱材と定義されています。
寝具は皮膚温を33度に保つために必要な断熱材と考えて計算、CLO値と室温の関係を求めてみると下図のようになります。
この結果、0~27度の室温で気持ち良く眠るためには、掛けふとんはCLO値が4.5・2.0・1.0の3種類のものがあればよいことになります。
また、羽毛ふとん・毛布・タオルケットがあれば、年間を通して1.0~7.5の範囲で組み合わせることができるほか、ホテルの客室のように室温を20度前後に保てば、年間を通して毛布1枚ですむことがわかります。
 
市販されている寝具について、CLO値を測定した結果は以下の通り。
それぞれ、製品名(素材、サイズm、重量kg)とCLO値の順で示しています。
まずは掛け布団から。
①タオルケット(天然繊維100%,1.90×1.40,0.84kg)/1.00
②毛布(天然繊維100%、2.00×1.43、1.95kg)/1.30
③毛布(合成繊維100%、2.00×1.50、1.95kg)/1.50
④毛布(合成繊維100%)2枚/2.40
⑤上掛け布団(合成繊維、2.10×1.90、3.9kg)1枚/3.70
⑥羽毛肌掛けふとん(2.10×1.50、0.4kg)/2.50
⑦羽毛合掛けふとん(2.10×1.50、1.0kg)/5.00
⑧羽毛掛けふとん(2.10×1.50、1.3kg)/6.50
続いて敷き布団です。
①スプリングマットレスのみ/5.30
②+ベッドパッドcp 100型(天然繊維100%)/5.93
③+ 羊毛ベッドパッド7型(合成繊維100%)/5.70
④+ベッドパッド7型(合成繊維100%)/5.70
⑤+ベッドパッドボア(天然繊維100%)/7.05
※CLO値の測定方法は汎用熱流計HFM-101による

敷く側は、スプリングマットレスにいろいろな種類のベッドパッドを組み合わせて測定したものです。
老齢になると体の新陳代謝が衰えてくるので、右記のクロー値よりも高いものが必要です。
しかし、幼齢のときは逆に新陳代謝が活発ですから、低いものでよいのです。
掛けふとんは、老人には暖かめのものを、子供には腹部を冷やさない程度で薄めのものを使用するのが良いでしょう。
性別についていえば、女性の方が深い睡眠に入りやすいという説があります。
それはホルモンの違いによるものと考えられています。
ただし、女性は生理的に末梢血管の血流が悪くなり、体が冷えるのでクロー値の高い寝具を必要とすることが多いのです。
元ネタはフランスベットのHPです。
お時間のある方は、以下のページをご確認ください。

室温21℃の時の快適ゾーンを見てみると、1~4CLOが望ましいようですね。

既にパジャマ代わりの薄手のフリースの着衣量は1.0CLO、合成繊維の毛布は1.5CLO。

合せて2.5CLOになります。

毛布を掛けなければ、ギリギリセーフ。

毛布を掛けても、暑いことはない筈なんですが・・・。

そもそも、代謝率についての記載が見当たりません。

静かに寝ている状態なんでしょうね。

当然アルコールなんて飲んでいないと思われます。

ツベコベ言うなら、酒なんか飲んで寝るな!

なんて怒られるかも知れません・・・。

posted by Hoppy Red 

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