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昨日の拙ブログでは『多摩産材』について書かせて戴きました。
多摩産材って、東京の代表的地域産材です。
ゆくゆくは構造材も地域産材に変えていきたいと思っているんですよね。
何故、地域産材に拘るのか?
今回は、そんな事を書いてみたいと思います。
まずは我が国の森林の現状についてから・・・。
日本は国土面積の約7割が森林と云われています。
その割合(森林率)は主要国の中でも、フィンランド・スウェーデンに次ぐ第3位。
森林資源に恵まれた国なんです。
かっては、山が無くなるほど木を使っていた時代がありました。
山に木を取り戻そう!
そうした考えの元、植林を開始したのは1955年頃から。
今では、その木が十分な大きさに成長しています。
我が国の森林蓄積量の推移を示したグラフです。
凄い増え方だと思いませんか?
天然林は、ほぼ横ばいです。
増えているのは植林による森、人工林と呼ばれています。
その量は5倍にもなるそうです。
伐採→植林→伐採→植林。
このサイクルを続ければ、数十年後にはまた利用出来ます。
そう、石油などの化石燃料とは違い、持続可能な資源なんです。
でも現実には、国内の山には豊富な木があるにも関わらず、海外から輸入される木材に押されています。
つまり、豊富な国内の木材をうまく利用出来ていない事になります。
使わなければ、そのまま朽ちてしまいます。
木は木材に加工され、様々な分野で利用されます。
何代にも渡り受け継がれ、いつかは役目を終えるでしょう。
その時には薪として、エネルギーに変わります。
ただ、朽ちさせるのは余りにも勿体ない・・・。
それだけではありません。
成長の過程で空気中の二酸化炭素を吸収し、体内に蓄積します。
木材に加工されても、蓄積された二酸化炭素はそのまま残ります。
燃料として燃やされるまでの間の備蓄量は相当な量となります。
燃料として使えば、化石燃料の使用抑制も可能です。
つまり、省CO2にも有効なんです。
針葉樹の場合、CO2の吸収量は樹齢10年目くらいまで増えていきます。
そして、その後は徐々に減っていきます。
樹齢50~60年程度で伐採するのが理想的なんだそうです。
まだ、ありますよ。
水資源の貯留と浄化
土壌浸食や土砂崩壊の防止
多用な生物の生息環境の提供
保健・レクリエーションの場の提供、等
にも有効です。
でも森林って、ただ放っておけば良い訳ではありません。
必要に応じて、お手入れが必要なんです。
日当たりが必要だから、下草を刈ったり、定期的な間引きが必要です。
木材利用を考えれば、枝打ちや剪定も必要となります。
効率向上の為には、搬入・搬出の為の道だって必要です。
そもそも、労働力と先行投資が無ければ・・・。
その為には、需要を確保する事が肝心です。
海外産木材を利用を国産材にシフトする。
内装材への利用等を図り、木材の使用範囲を増やす。
そうした活動が必要不可欠だと思います。
国産材なら良いんでしょ?
何故地域産材じゃなきゃ、ダメなの?
そんな疑問を持った方もいるのではないでしょうか?
その答えは、次の機会とさせていただきます。
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