効果が続きます。

最近、解体工事の現場に足繁く通っています。

色々な事が判るんですよね。

本当に勉強になります。

先人の知恵とか、当時の先端技術みたいなものが採用されていて、それが23年後どうなっているかを確かめる事が出来ます。

知識として知っていても、実際に見てみると感慨深いものもあるんです。

例えば、コレです。

天井にセルロースファイバーが吹込まれていました。

防湿シートは既に撤去されているのに、重力に逆らって落ちて来ません。

中々の根性だと思います。(笑)

下から突いてみたくなりますが、落ちてきたらヤバイですよね。

止めておきました。

セルロースファイバーはグラスウールやロックウールなどの鉱物系繊維やプラスチック系断熱材と比べて、生産時の製造エネルギーが掛からないと云われています。

そりゃそうですよね。

なんてったって余った新聞紙や古紙が原料ですから。

とにかく環境に優しいエコ断熱材です。

弊社でも、時々使っています。

調べてみると、防カビ・防虫・難燃性を高める目的で20%程度のホウ砂が添加されているそうです。

折角ですから、確かめてみました。

用意したのはコレ!

『ホウ酸チェッカー』です。

ホウ酸が性能基準以上処理されていることを確認するための試液です。

確認方法も至って簡単です。

実際の写真ともとに、簡単に説明したいと思います。

現場に落ちていたセルロースファイバーを容器に採取しました。

確認したい箇所に数回スプレーし、5分ほど待ちます。

スプレー直後は試液の色(黄色)、そのままです。

中身はクルクミンらしいですよ。

そう、カレーに入ってる香料(ウコン)です。

ホウ酸が2500ppm以上存在する部分は赤く反応しますが、2500ppm未満の部分は反応しません。

でも、厳密に言えばホウ砂とホウ酸は違います。

ホウ砂でも反応するのかな?

23年も経過してるけど、残っているのかな?

ジャーン!

見事に反応しました。

ホウ砂でも反応するようですね。

そして、ホウ砂は23年経過してもセルロースファイバーの中に残っていることもわかりました。

ついでに、ジェットライターの炎で炙ってみましょう。

炎を近ずけると、火はつくようですね。

でも炎を離せば、すぐに消えてしまいます。

23年経っても、セルロースファィバーの難燃性は確保されているようです。

カタログに書かれていた事は本当でした。

恐らく、湿らせて放置しておいてもカビは生えないと思います。

それも、これもホウ砂(ホウ酸)のお蔭です。

ちなみに、ホウ酸はホウ素の酸化化合物です。

そして、ホウ砂はホウ酸とナトリウムの化合物。

親戚みたいなものなのかな?

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