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朝からゴメンナサイ。
我が家の近くのゴミ集積場に、こんな物を見掛けました。
近くでリフォームが行われているようですね。
捨てられたゴミには『家庭用のゴコ置場です。四袋、ここに捨てないで下さい。』という貼り紙が貼られていました。
誰が見ても家庭用ゴミとは思えません。
不法投棄、由々しき問題だと思います。
中身はグラスウールのようです。
割と新しいものみたい、色がそれほどくすんでいません。
厚さは50mm、たぶん10㎏品だと思います。
黒い染みが目立ちます。
袋越しに見る限り、雨漏りや結露による染みなのか、壁内通気による埃なのかわかりません。
解体途中を見ればはっきりすると思いますが・・・。
グラスウールを代表とする『繊維系断熱材』を採用する場合の壁構成を挙げてみました。
①初期含水・雨水を排出する通気層
②冷気が断熱層に入ることを防ぐ防風層
③熱損失を抑える断熱層
④室内からの水蒸気侵入を防ぐ防湿層
4つ全てが必須となります。
そして、全てがきちんと機能しなければ建物の劣化を促進することになるんですよね・・・。
恐らくリフォームした建物の壁構造は、イラストのようになっていたと思われます。
S55省エネ基準相当でしょう。
断熱材が壁の中いっぱいに充填されていない為、床下から侵入した冷たい冷気がその隙間を上昇する構造です。
断熱材を入れても、ちっとも暖かくないんですよね。
ゴミ袋の中に防湿フィルムの存在は認められませんでした。
でも、恐らくイラストのような『耳付き断熱材』だと思われます。
この断熱材を使うのが、当時は当たり前でしたから・・・。
室内側にある防湿フィルムが防湿層に当たります。
当然、黄色い断熱材自体が断熱層。
室外側の穴あきフィルムから、断熱材内部に侵入した水蒸気を排出できるようになっています。
この外側に防風層、そして通気層を設けます。
でも当時は透湿性の低いアスファルトフェルトを使い、通気層も設けていなかったかも知れません。
室内の暖かい空気に含まれる水蒸気が断熱材に侵入すると、通気層から排出する事が出来ずに結露していたかも?
でも断熱材の中や内側に強い風が常時吹き抜けている為、意外と結露してないんですよ。
そもそも断熱材の内外に温度差が無いし・・・。
この時、上昇気流が断熱材の中に入ると壁内の埃が付着して断熱材が黒くなる事もあるんです。
でも大抵は断熱材の小口近辺で発生します。
袋の中を見ると、断熱材の途中で変色しています。
もしかしたら、コンセント廻りからの漏気が結露を発生させていたのかも?
いづれにしても、正しい施工を出来なかった結果が招いた『黒い断熱材』。
由々しき問題だと思います。
朝から、色々と考えさせられてしまいました。
それにしても、悪質な業者です。
産業廃棄物の処理費用を浮かすつもりだったんでしょう。
こっちも大問題だと思います。
ゴミ置き場近くに咲くボケの花とホトケノザを撮ってみました。
まだ辺りは暗い時間です。
うなく撮れませんでした、残念
posted by Asset Red
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