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昨日は新規お客様と話す機会を戴きました。
もちろん、FPの家の素晴らしさを語らせて戴きました。
でも、それだけではありません。
木材の素晴らしさだって語ります。
例えば、こんな話。
木材の断面を顕微鏡で覗いてみましょう。
パイプ状の細胞の集合体であることが分かります。
この細胞の内側には、空気が満たされています。
空気って、私たちの身近な物質の中で最も熱を伝えにくいんです。
だから、気温の低い冬場に触れても肌から熱が奪われません。
自分のぬくもりを実感できるため、心地よいと感じる訳です。
木材の熱伝導率って結構低いんです。
材料の断熱性能は熱伝導率 『W/(m・K)』という値で表されます。
熱伝導率とは、単位厚さ(1m)の材料の両側に1℃の温度差をかけたときに単位面積(1m2 )あたりにどれくらいの熱量が移動するかを示しています。
つまり、この数値が大きいほど熱を通しやすい材料と言える訳です。
この値に実際の材料の面積・温度差をかけ算し、さらに材料の厚みで割ることによって、その材料全体を流れる熱量を知ることが出来ます。
例えば、天然木材とハードボードで比較してみましょう。
わかりやすくする為に、あり得ないような大きな部材で比較してみます。
板厚はともに1.0m、板の内外温度差を15℃とし、板面積を100㎡とします。
前者の移動する熱量は、こうなります。
0.12W/(m・K)×15℃×100㎡=180W
そして、後者の移動する熱量はこうなります。
0.17W/(m・K)×15℃×100㎡=255W
当然、後者の熱移動の方が多いですよね。
でも、板厚を大きくすれば結果は変わります。
熱伝導率に厚さを加味した値を熱抵抗値と云います。
熱伝導率と違い、値が大きいほど熱の移動は小さくなります。
弊社では『断熱力』と言ってますが・・・。
両者を比較してみましょう。
前者の断熱力はこうです。
1.0m÷0.12W/(m・K)=8.33
そして後者の断熱力はこうなります。
1.0m÷0.17W/(m・K)=5.88
確かに前者の値の方が大きい・・・。
ここで、後者の板厚を1.4mにしてみます。
1.4m÷0.17W/(m・K)=8.23
ほぼ同じ性能になりました。
断熱性能の低いものを使っても、厚さを増して使えば同じ性能なる訳です。
同じ木材でも、随分と性能が違うんですよね。
比較してみると、面白いと思います。
でも、あまりにも性能に差があると無理があります。
例えば鉄の熱伝導率は0.17W/(m・K)。
杉の柱105mmと同程度の断熱力を確保するためには、どの位の厚さが必要だと思いますか?
杉の柱 0.105m÷0.087W/(m・K)=1.20
鉄の柱 100.8m÷84W/(m・K)=1.20
厚さ100m超の柱なんてあり得ません。
だから、断熱材を巻く必要があります。
巻き忘れがあれば、すぐに寒くなってしまいます。
鉄骨住宅を暖かくするのって難しい・・・。
これ、お客様の結論でした。
私も、そう思います。
posted by Asset Red
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