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ご存知ですか?
2017年12月25日、気密測定に関するJIS規格(JIS A2201/2017)が改正されました。
例えば・・・
①通気量のグラフの縦横軸が反転しています。
通気量が縦軸に、圧力差が横軸に・・・。
②測定は3回行います。
結果は、その平均値で示すことになります。
③温度のほか湿度や気圧を測定し、データーの補正を行うことを推奨しています。
気圧および湿度を加味することで、雨天時や標高の高い現場でも正確に測定することが可能です。
④減圧だけではなく加圧による測定を行い、参考にすることも推奨しています。
これに伴い、IBECが発行している『気密測定技能者マニュアル』も変更されているんだとか・・・。
その内容は、以下の通りとなっています。
①測定時の建物条件
換気レジスター・台所ファン・換気扇・天井扇・FF式以外の煙突の穴・集中換気システムの吸排気ダクトの屋外側出入口は、『シャッター閉』だったものが『目張り処理』に変更となりました。
②試験時の外部風速の測定手順等
試験時の外部風速が3m/s以下であることを確認することが明確化されました。
従来も風速3m/s以下で測定するよう記述がありましたが、これが明確化されています。
③試験前後の室内外圧力差の測定
測定終了後、再び室内外の平均圧力差を測定し、試験の前後で±1Pa以上の差がある場合は測定をやり直すことが明確化されました。
従来も圧力差±1Pa未満かを確認する記述がありましたが、これが明確化されています。
④気密測定の回数
圧力差を最小値から最大値まで段階的に変化させた時の通気量測定を1回とし、測定回数を3回とすることが明確化されました。
つまり気密測定を3回行い、C値はその平均値を計算する必要があります。
従来も3回以上測定するよう記述がありましたが、これが明確化されています。
⑤圧力差・通気量グラフ
圧力差・通気量グラフは、圧力差を横軸に、通気量を縦軸とするグラフに変更となりました。
従来は、横軸に通気量、縦軸に圧力差となっていました。
⑥決定係数の確認
圧力差・通気量グラフで、決定係数が0.98未満の場合は再測定が必要となります。
決定係数はデーターのばらつきを示す数値で、ばらつきが少ないほど1に近づきます。
従来は相関係数が0.95以上が望ましいという表記でした。
相関係数の二乗が決定係数となりますので、ばらつきの判定は従来よりも厳しくなっています。
もう1年以上経過しているにも関わらず、この話あまり聞こえてきません。
それだけ、気密測定自体が一般化していないという事なんでしょうか?
気密測定技能者の中にも、知らない方がいるのかも知れません・・・。
先日、技能者の方と話をする機会がありましたが、この手の情報を共有するしくみ作りが未だに為されていないと零していました。
それとも、この改定に対応できる機器およびソフトの開発ができるまでの移行期間ということなんでしょうか?
この改定を踏まえて、先日測定器メーカーの方と意見交換を行いました。
その時、見せて頂いたのが写真のデモ機でした。
えっ
本体がVP管で出来てる・・・。
接続部分がシリコンシーリングだったりして・・・。
まだ、試行錯誤の途中との事。
それにしても、従来の物よりも長いなぁーと思いました。
特徴的な外観から付けられた名称が『D51』。
そう、蒸気機関車の名機と同じです。
確かに、機関車に見える・・・。
持ち運びが面倒そうだな?
疑問をぶつけてみました。
分割する事が出来るそうです。
先端のアタッチメントを前後に付け替えることで、加圧・減圧の両方を測定できるようになっています。
加圧測定時の安定化のためには、この位の長さが必要なんだとか・・・。
送風機と本体という構成ではなく、送風機自体が本体になっていて、パソコンに接続するしくみです。
本体が無い分コンパクトだけど、ノートパソコン持っていかなければなりません。
でも、その分費用が大幅に安くなっています。
これなら、購入することが出来るというレベルになっています。
間もなく、発売になるとの事。
前向きに購入を検討したいと思います。
posted by Hoppy Red
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