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雨の朝・・・。
寒いし・・・。
憂鬱な一日になりそうです。
気を取り直して、行きましょ!
こんなデーターがあります。
弊社OB宅の、『別暖冷房エネルギー』&『各月の平均外気温と平均室温』を示しています。
これだけ見ても、わからないですよね?
数回に分けて、簡単な解説を書きたいと思います。
お付き合いください。
このお宅の性能は、以下の通りです。
①Q値:2.91w/㎡・K
②UA値:0.35W/㎡・K
③ηA値:1.3
④暖房負荷:7898kWh
⑤冷房負荷:3411kWh
⑥1㎡当たりの暖房エネルギー:49kWh/㎡・K
⑦1㎡当たりの一次エネルギー合計:533MJ/㎡・K
①Q値とは、「熱損失係数」の事。
住宅の断熱性能を数値的に表したものとなります。
値が小さいほど断熱性能が高いことを表します。
外壁や天井・床などの各部位の熱の逃げる量(熱損失量)を計算し、各部位の熱損失量を合計したものを延床面積で割って算出します。
また②UA値は、各部位の熱損失料を合計したものを合計外皮面積で割って算出します。
計算は複雑ですが、断熱性能を住宅全体で判断する事が可能で、熱貫流率や熱抵抗値では判断できない各部位の断熱性能のバランスを把握することができます。
Q値には換気による逃げる熱損失量を含んでいますが、UA値には含まれていません。
このお宅の場合、大きなロフトや勾配天井があり、分母となる床面積の割に外皮面積が大きい為、Q値が大きくなっています。
また第3種換気システムを採用していますが、建物容積が大きい分換気風量が多いのも値が大きくなる原因となっています。
逆にUA値が良いのは、床・壁・天井・開口部等の外皮のうち、性能の高い外壁の割合が大きくなっているのが原因です。
③ηA値とは、「冷房期の平均日射熱取得率」の事。
Q値と同様に、H25年基準からμ値(夏期日射取得係数)から代わりました。
μ値・ηA値どちらも、夏期において外皮(屋根・外壁・窓等)から実際に室内に侵入する日射熱量を数値化したものです。
数値が小さいほど冷房効率が良いということになります。
その違いは、Q値とUA値と同様に分母が床面積か外皮面積かとなります。
ηA値は、H25年基準で省エネ地域区分ごとに基準値が決められています。
いくらUA値が基準をみたしても、実際に入ってくる日射熱量が多ければ省エネ効率が悪くなります。
もしηA値が基準を満たさなければ、外皮性能をさらに上げなければなりません。
このお宅の場合は、冬季の暖房効果を考えて日射取得ガラスを採用していますが、庇やシェード等の日射遮蔽効果が出ていると思われます。
続く
posted by Asset Red
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