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先日の投稿の続編です。
今回はこんなデーターです。
弊社OB宅の、『一次エネルギー計算結果』&『住宅の省エネ性能』を示しています。
これだけ見ても、わからないですよね?
簡単な解説を書きたいと思います。
このお宅の性能は、以下の通りです。
①Q値:2.91w/㎡・K
②UA値:0.35W/㎡・K
③ηA値:1.3
④暖房負荷:7898kWh
⑤冷房負荷:3411kWh
⑥1㎡当たりの暖房エネルギー:49kWh/㎡・K
⑦1㎡当たりの一次エネルギー合計:533MJ/㎡・K
まず一次エネルギーの説明からスタート。
化石燃料や原子力燃料、水力・風力・太陽光など自然から得られるエネルギーをこう呼んでいます。
そして、これらを変換・加工して得られるエネルギー(電気・灯油・都市ガス等)を二次エネルギーといいます。
建築物は二次エネルギーが多く使用されていて、電気や石油などによって異なる単位で示されています。
電気だったらKWH、石油や灯油だったらℓ、ガスであれば㎥といった具合です。
省エネルギー社会の実現に向け、一定水準を超えた性能を有しているかどうかを見極めるために、改正省エネ基準に用いられる基準は最終的に消費される二次エネルギー量ではなく、 エネルギー資源の消費量を表す一次エネルギー消費量となった訳です。
単位はMJ(メガジュール)を用います。
例えば灯油1ℓ当たりの一次エネルギーは、37MJ/ℓとなります。
都市ガスであれば、45MJ/㎥
電気は9.76MJ/KWHとなります。
今回の建物の場合、改正省エネ基準で定められた一次エネルギー消費量は96,456MJとなります。
これが、88,932MJ以下に抑えることが出来れば低炭素住宅レベルとなります。
当該住宅のそれは85,894MJです。
計算結果を見るとわかりますが、家電+調理のエネルギーはほぼ変わりません。
だから、これを除いた値で比較するのが一般的です。
基準住宅は75,245MJ、低炭素住宅は67,721MJ、そして当該住宅は65,410MJ。
基準住宅に対する比率は、90%(10%省エネ)、87%(13%省エネ)となります。
これを示したのが、住宅の省エネ性能というイラストとなります。
エネルギー価格(円)の方がわかりやすいですよね?
一次エネルギーを二次エネルギー価格で示しています。
4回に渡り、解説を試みてみました。
色々と耳慣れない単語が出て来て、わかりにくいと思います。
でも、建物の性能をお金に換算するのが一番ピンときますよね?
今後は、こうしたシュミレーションが一般的になってくると思います。
でも、所詮シュミレーションはシュミレーションです。
住み手の使い方で、その結果は大きく変わります。
試算と実際を比較する事も重要だと思います。
益々、工務店のやるべき事が増えていく気がします・・・。
お付き合い頂き、ありがとうございました。
posted by Asset Red
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