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ようやく雨の上がった練馬・板橋。
梅雨の中休みと、いったところでしょうか?
早速、屋根タルキの間に断熱材の充填を開始しています。
こんな断熱材を充填します。
FPウレタン遮断パネルといいます。
国産杉の枠材で四方を組まれた、世にも不思議な断熱材です。
木枠部分をしっかり留め付けられるので、確実な施工が出来るんです。
裏表には、写真のようなクラフト紙が貼られています。
あれ?いつものとは色が違います。
そう、『プラチナパネル』なんです。
色だけではありません。
いつものパネルとは、中身が少し違います。
従来の水発泡をHFO発泡に変えた上位パネルなんです。
えっ、どこが違うのかって?
まず、熱伝導率が違います。
従来品の熱伝導率は0.024W/㎡・K、プラチナは0.020W/㎡・Kとなっています。
ちなみに、厚さ105mmのプラチナと同等性能を得るための従来品の厚さはどの位だと思いますか?
熱抵抗値で比較すればわかります。
厚さ105mmのプラチナパネルの熱抵抗値は以下の計算で求めます。
0.105m÷0.020W/㎡・K=5.25
これと同程度という事ですから、熱抵抗値を5.25とした時の厚さを求めれば良い訳です。
5.25=厚さ÷0.024W/㎡・K
厚さ=0.126m=126mm
つまり126mmの厚さに匹敵することになります。
これって、厚さ236mmの一般的な断熱材(グラスウール16K)に相当します。
水発泡もHFO発泡も、環境性能は同じです。
どちらも、オゾン層破壊係数(ODP)0/地球温暖化係数(GWP)1となっていて、以前に採用していたHFC発泡の0/1030に比べると、ずいぶん改善されているんです。
またHFO発泡の方が、気泡内の不活性ガスが空気に置き換わり断熱性が低下する『置換』現象が起きにくいのも、特長のひとつ。
どちらも良いパネルではありますが、弊社ではプラチナパネルにシフトする積りです。
日射面には、写真のような銀色のクラフト紙も貼られています。
広げてみると、中は緑色になっています。
これ、何だと思いますか?
正解は遮熱パッドです。
これを広げ先端を屋根タルキに留め付けると、上図のようになります。
日射熱を反射し、屋根棟頂部に設置された換気棟から熱気を排出させるための2層の通気層を確保するための部材なんです。
その効果を見てもらいたいと思います。
FPの家グループが行った実験結果となります。
まずは一般的な通気層の場合です。
屋根面温度は74.9℃、この時の断熱材表面の温度は48.1℃になっていました。
そして遮熱パッドを採用した場合の断熱材表面温度は30.9℃。
その違いは17.2℃です。
これって、かなり凄いことだと思います。
だからこそ、上記のような国際特許が取得できたんだと思います。
こんな凄い断熱パネルを、これから施工する訳です。
まずは、パネルを設置個所の下まで運び立て掛けます。
下に一人、上に一人づつが基本です。
下から持ち上げたパネルを上で引き揚げて、足場に立て掛けていきます。
全てのパネルを立て掛けたら、いよいよパネルを留め付けます。
天気予報によれば、晴天は2日間続きます。
パネルを設置し、遮熱通気層を留め付け、野地合板を敷き並べ留め付ける。
ここまでの作業を、この2日間で行わねば・・・。
そして木曜日は、ルーフィング(下葺材)を施工します。
時間との闘いになりますが、しっかりと施工したいと思います。
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