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今にも雨が降りそうな、練馬・板橋の空。
降らないといいんだけど・・・。
工事中の雨ってやっかいですよね。
躯体や断熱材を濡らしていまいます。
濡れた断熱材って、中々乾かないんです。
布団のように、干すことなんて出来ませんから・・・。
だから、雨養生をします。
でも水蒸気って、不思議?
湿度の高い所と低い所があれば、すぐに平衡しちゃうんです。
つまり、高いところから低いところに移動して同じ湿度になってしまう。
今日のような湿度の高い日であれば、乾いた木材や断熱材内部に水蒸気が移動しちゃう訳です。
繊維系断熱材は、特に湿気を吸うから注意が必要です。
雨晒しなんて、以ての外ですよ。
だから、室内側に防湿層を徹底的に設けます。
そして、室外側に防風・防水層を設けながら湿気を通す工夫が必要となります。
一般的には、透湿防水シートを用いた通気層工法が採用されています。
それだけではありません。
繊維系断熱材自体にだって、工夫がしてあるんです。
室内外の防湿フィルム施工が完璧であれば、問題ありません。
でも、この施工が相当難しい・・・。
地震で揺れれば、切れてしまうかもしれないし・・・。
断熱材内部に入った水蒸気が上手に排出されないで、内部で結露することがあります。
これを内部結露といいますが、躯体の腐朽菌やシロアリの被害を招く原因にもなるんです。
ただひたすら、内部結露が起こらないことを願いたいと思います。
その点、弊社の採用する硬質ウレタンフォーム断熱材なら安心です。
写真は、断熱材内部を拡大したもの。
微小気泡の回りの隔壁によって、それぞれが独立しているのがわかると思います。
この壁が、水蒸気の侵入をブロックしてくれるんです。
水蒸気だけではありません。
騒音だって、ある程度は防いでくれます。
そもそも、水蒸気を通しにくい性質を持っている訳です。
だから、室内側の防湿フィルムを施工する必要がありません。
断熱材の継ぎ手部分をしっかりと防湿テープで塞げばいいんです。
断熱材の周囲にある木枠を躯体に留め付けることで、地震の際の防湿層の破断を防ぐことも可能です。
『FPの家 H邸』では、今まさにこの施工を行っているところなんです。
今現在の現場はこんな感じです・・・。
FPウレタン床パネルの上に、厚さ24mmのネダノン合板を張りました。
写真は、水道配管がそこを貫通している様子です。
断熱材及び合板の穴は、配管材よりも概ね10~20mm程度大きく開けるようにしています。
そこに現場発泡ウレタンのノズルを挿し込み、奥から徐々に引き上げて充填します。
柱とパネルの取合い部も同様です。
ウレタンが乾いたら、平らに切削して気密テープを貼ります。
パネル同志の場合は、ウレタンを充填する必要はありません。
壁パネルと柱の取合い部も同様に、そのまま気密テープを貼ります。
この時、ビス頭もテープでしっかりと塞ぎます。
梁とパネルの取合い部も同様です。
金物が貫通している箇所は、特に丁寧な施工が必要です。
写真は上イラストの羽子板ボルトを内側から見た部分です。
実は梁の外側に座彫りを行い、六角ボルトの回りに現場発泡ウレタンを充填して熱橋対策を行っているんですが、この辺りのことは別の機会に書かせて頂きます。
梁同志の仕口部分は面倒な納まりですが、ここも丁寧に施工します。
屋根パネルと梁の取合い部にも、現場発泡ウレタンをたっぷりと充填します。
そして、その上に気密テープを張ります。
こんな風にパネルを施工しながら、断熱補強&気密処理を進めていくんです。
そうそう、ホームエレベーターのピットに防水施工も行いました。
モルタル系の防水剤を塗布します。
このタイプの防水は、下地に水分があってもしっかりと付着するので助かります。
乾いたら断熱材を貼り付け、さらに土間を打設します。
EVピットって、割りと手間が掛かるんですよね・・・。
ちなみに硬質ウレタンフォームって、サーフボードに使われているんですよ。
水に浮いて沈まないからです。
水に沈まない断熱材を使うメリットを、次回以降書いてみたいと思います。
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