含水率

雨が続くようです。

この時期は、湿度コントロールが重要です。

でも気温がそれほど高くない為、エアコンを効果的に活用するのが難しい・・・。

内装に使われている木材って、湿度を吸ったり吐いたりしてコントロールしてくれるらしいよ。

こんな話を耳にすると、ついつい期待したくなります。

木材って、本当に呼吸するの?

木は切られてしまえばすべての生命活動を停止します。

でも周囲の温度や湿度の変化に合わせて空気中の水分を放出したり吸収したりするため、俗に『呼吸している』 と表現されることがあります。

そして、この吸放湿作用は切られて木材に加工されても続きます。

また、実験により外気の湿度変化と比較して、木材内装の部屋ではあまり湿度が変化していない事も分かっています。

これは『木材の吸放湿作用』が働いているからであり、木材は室内が乾燥している状態では木の中に含まれている水分を放出して、湿度を上げようとします。

反対に、湿気が多い状態では余分な湿気を吸収しようとするのです。

また、木材は大気に比べて湿気を蓄える能力が著しく大きい 特質があります。

そのため、木材中からの水分の出入りだけで、室内の湿度を十分にコントロールして安定した状態に保つことができるんです。

木材が呼吸するというのは、本当だったようですね。

なるほど・・・。

まるで、天然のエアコンです。

でも、例外もあるようですよ。

木材の含水率は、含まれる水の重さを乾燥しきった木材の重さで割った数値で表します。

木材を大気中に放置すると、 含水率は11~17%まで下がり安定した値を示します。

安定している状態(この時の含水率を平衡含水率といいます。)になって、木材ははじめて吸放湿作用を発揮します。

未乾燥の状態での吸放湿作用は期待できないらしい・・・。

木材が含水率11~17%程度に下がった状態でなければ、吸放湿はしない・・・。

という事は、周囲の湿気をある程度吸ってしまえば、もう吸わなくなる訳です。

その調湿能力は寸法105×105×3000の柱一本で、およそビール瓶×3本分の水分を含むことができると言われています。

つまり、より沢山の木材を使えば吸湿性能は、より高くなる訳です。

床・壁・天井、家具・・・。

ログハウスなんて、相当吸うんでしょうね。

羨ましい・・・。

文中緑の部分は、

科学的データによる木材・木造建築物のQ&A

木材・木造建築物はどのような効果をもたらしますか?

林野庁 発行

より一部を転載させていただきました。

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