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今日も暑いですね~。
『FPの家 H邸』では、額に汗流しつつ、多くの職人さんが作業を進めています。
透湿防水シートを貫通したCD管を撮ってみました。
管回りに付着しているのは、現場発泡ウレタンです。
穴を大きめに明け、そこに管を通し、ウレタンを充填しました。
表面の出っ張りを切削すると、こんな感じになります。
ここで用意したのが、黒いゴムシートです。
NJKのゴームパッキンと言います。
中央の穴に管を挿し込み、これを奥まで押し込みます。
あとは四方を防水テープで貼り付ければ完了です。
これで、CD管回りの気密・防湿・防水効果を高めることが出来ます。
簡単かつ確実なので、最近はもっぱら、これを使っています。
中では、無垢床材の施工が始まりました。
今回採用したのはオーク材です。
でも、いつもとは違い、ウレタン塗装品にしました。
パッキンを挟みつつ、板間の隙間を確保しながら貼り込んでいくため、結構手間が掛かるんですよね。
でも無垢フロアーは、空気中の湿気を吸ったり吐いたりする際に、伸び縮みをするから仕方ありません。
伸びる分を予め見越して隙間を空けておかなければ、うぐいす張りのように鳴いてしまいます。
隙間の大きさは、計算で求める事が可能です。
必要なデーターは以下の通り。
①フロアーの含水率
②樹種と伸縮度係数
③フロアー巾
そして、その値を次式に代入すれば、適切な隙間を知ることが出来るんです。
含水率の変化(%)×使用する樹種の伸縮度係数×フロアー巾≒適切な隙間
例えば、今回採用したフアーの場合はこうなりす。
①フロアーの含水率は10%。
②樹種はナラ、板目方向の伸縮度係数は0.00365となっています。
3フロアー巾は90mm。
含水率の変化とは、フロアーが平衡含水率になった時と現状の差を言います。
含水率10%のフロアーが12%になるのであれば、2%がこれに当たります。
伸縮度係数は、樹種により異なります。
また上記の値は、含水率が6~14%の範囲にある場合に限ります。
ちなみにタモであれば0.00274、メープルであれば0.00353となります。
この値は板目のものであり、木目であればおよそ半分になります。
もしもナラの板目と柾目が混じっているフロアーであれば、伸縮度係数は(0.0365+0.001825)/2≒0.00274とします。
さあ、計算してみましょう。
2%×0.00365×90mm≒0.657
0.6~0.7mmのパッキンを挟めば、夏・冬の高湿・低湿でもうぐいす張りにはならない事がわかりました。
合板フロアーあれば、こんな面倒な計算&施工をしなくてもいいんですよね。
だって、合板は伸び縮みが少ないですから。
薄いベニヤ(木材をかつら剥きしたもの)を何層も重ね、接着剤でガチガチに固めたのが、合板フロアーです。
重ねる際に、繊維方向を互い違いにする事で、お互いの伸び縮みを拘束するようになっています。
繊維内の湿気を吸ったり吐いたりする隙間には、接着剤が入り込んでいるので、そもそも湿気が入る隙間も少なくなってるし・・・。
その為、同じ木質建材であっても、無垢フロアーと合板フロアーでは吸放湿性能が全く違います。
クッション性・温冷感・耐久性等々、両者は似ているようで全然違います。
だから弊社は合板フロアーは使いません。
出来れば、自然塗料が良かったと思います。
ウレタン塗装も悪くありませんが、吸放湿性が無くなっちゃうんですよね。
裸足で歩いた時のサラサラ感もありません。
キズが付きにくいのはメリットだし、汚れの付着も少ない・・・。
でも自然塗料と違って、簡単に上塗りすることが出来ません。
塗装が痛んできたら、表面の塗料を削り取らなければ、再塗装する事が出来ないんです。
合板フロアーのように、10年位できたなくなって張り替えるのなら問題ありません。
でも無垢フロアーであれば、30年はもつ筈です。
塗装のし易さも、重要な選択肢だと思うんですよね。
床下点検口が設置されました。
写真は気密蓋が閉まった状態です。
まだ蓋の表面に床材が貼られていません。
気密蓋は、こんな感じです。
意外と重くて、しっかりと気密がとれそうな造りになっています。
その下の断熱蓋がコレです。
これらが嵌る枠がコレ!
全体的としては、こんな風になっています。
点検口を設けておけば、いつでも床下に進入することが可能です。
予め断熱・気密対策が施されているので、性能も担保されています。
施工だって簡単です。
以前採用していた物と異なり、経年破損が少ないのが一番の魅力だと思います。
気が付いたら、断熱蓋が落ちていて床が冷たくなっていた・・・。
なんて事もありません。
posted by Asset Red
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