エアコン1台で快適!

先日、とある方より質問を頂きました。

「エアコン1台で快適に出来るか?」

例えばQ値1.60、延床面積100㎡の建物の場合です。

換気及び外皮からの熱損失は、建物内外の温度差で変わります。

冬季、外5℃/内20℃の時であれば2.4kwの熱が外に逃げてしまいます。

そして自然発熱を産む熱源も建物内には存在します。

人間の発する熱や家電機器が発する熱、窓から入る日射熱です。

これらが建物内を温めてくれるので、実際には2.4kwのエアコン×1台よりも小さい熱量があれば事足りることになります。

あくまでも計算上の話です。

夏季、外30℃/中28℃の時であれば、0.32kwの熱が中に侵入します。

そして、自然発熱が建物内を温める方向に働きます。

窓からの日射熱、人体や家電が発する熱全てです。

窓からの日射で1400w、大人2人+子供2人で360w、家電・照明で1500wとして、合計3260w。

これを加えれば3.6kwのエアコンが必要になります。

これも、計算上の話です。

夏・冬の両方を考えれば、3.6kwのエアコン×1台。

これで暑さ・寒さを凌げる筈・・・。

でも、暖かい空気って上に上がります。

そして冷たい空気は下に下がります。

エアコン1台、どこに置けばいいでしょうか?

上に置けば、夏は上下涼しくなりそうです。

でも冬は2階ばかりが暖かく、下は寒いかも?

下に置けば、逆の現象になるでしょう。

寒いとまではいかなくても、室内温度差や上下温度差は出来ますよね。

熱交換換気システムを採用しても、温度差の解消は難しいと思います。

でも快適さを追求するならば、温度差を2度以内に抑えたいところです。

そうなると、全館冷暖房が必要となります。

1台のエアコンで、温度差もありません。

でも、イニシャルコストが高くなります。

10年程度で訪れる更新時のコストも同様です。

1・2階にそれぞれ2.2kwのエアコンを設置する時と比べれば、ランニングコストも上がるでしょう。

暑い時期に故障でもすれば、家中暑くて仕方ありません。

修理は1週間程度待たされると思います。

エアコンが2台あれば、なんとか凌げるのに・・・。

エアコンの台数を減らす事は、良い事です。

省エネで環境にも優しい。

でも、もう少しだけ検討することをお勧めします。

例えば1階に2.5kwのエアコン、2階に2.5kwのエアコンを設置するのはいかがでしょうか?

夏は2階のみを稼働し、冬は1階のみを稼働します。

暑さ・寒さが厳しい時は、もう1台を補足的に稼働します。

更新時期は2倍に延長されるし、消費電力も少なくて済みます。

2台揃って故障なんて事は、まずありません。

イニシャルも断然安い・・・。

エアコン2台で快適!

これも良いと思うんですが・・・。

 

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