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昨日に引き続き、首都大学東京の星丹二名誉教授のお話をご紹介します。
特別講演 健康住宅を創りましょう の中の一部を抜粋・転載させていただきました。
健康を規定する要因として
収入
学歴
幸福感
健康感
健康寿命
地球環境
住居環境
食生活と生活習慣
平和
身体的・社会的・精神的健康
などが考えられます。
またWHO(世界保健機関)では、健康にとって大切な要因として、平和についで住宅を挙げています。
しかし日本では、住宅を健康の観点から捉えた『健康住宅』に向けた取り組みが中々進んでいません。
実はWHOが健康において住宅を重視するに至る経緯として、長野県の佐久総合病院の若月俊一病院長の活動成果が背景にありました。
脳卒中を始めとする循環器系疾患の現在の死者数は、年間1.7万人と推計され、冬季に増加しています。
一方で熱中症の死者は2017年で635人、つまり寒さで亡くなる方の方が多いことがわかります。
佐久総合病院のある長野県では、1970年には年間で約5000人の方が脳卒中で亡くなっていました。
この本質は、当時のトイレや浴室がとても寒い母屋の外にあったことでした。
若月病院長らは、トイレと浴室を家の中に入れ、居間を南側にして、床を上げて湿気を無くし、暖かい部屋を1部屋つくるという、県内における住宅の改善に取り組みました。
これにより、冬季の寒い中に屋外に行かなくても済むようになり、壮年期や前期高齢期の脳卒中死亡者数が劇的に改善していきました。
これらの活動成果が背景にあり、WHOが住宅を健康の重要な要因として取り入れた訳です。
続く・・・。
posted by Asset Red
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