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「無垢フローリングって良いよね。」
「でも、あの隙間がちょっと・・・。」
時々、耳にするお客様のお言葉です。
隙間に入った埃や塵等のお掃除が大変だと仰ります。
ネットを検索すると、この手の投稿って沢山載ってたりして・・・。
確かに無垢フローリングの場合は、床材同志にある程度の隙間を空けなければなりません。
何故なら、無垢材は湿度の変化で寸法変化するから。
隙間が無ければ、伸びた時に床材同志が干渉して、不具合が発生します。
樹種や寸法、乾燥具合、室内環境によって、変形の具合はマチマチです。
だから、それらを見越して隙間は設定されているんです。
「隙間を空けなくても良い無垢フローリングって無いの?」
こんな方も、時々いらっしゃいます。
でも、弊社では「ありません。」と回答しています。
一般的にフローリングと言われている床材には、大きく分けて次の4タイプがあります。
①無垢フローリング
1枚の木材から加工して作られます。
弊社がお勧めしているフローリングです。
②3層フローリング
集成材で出来た台板を、無垢の化粧単板がサンドイッチするように作られたフローリングです。
断面が3層に分かれているため、3層フローリングと呼ばれています。
台板と化粧単板は、木の繊維方向が直行するように接着剤で貼り合わされています。
層の数が少ない2層フローリングもあります。
③複合フローリング
合板で出来た台板の上に表面化粧板を貼り合わせて作られます。
表面化粧板には、厚い挽き材が使用される場合と、薄いロータリー材が使用される場合があります。
この化粧単板の違いで、同じ複合フローリングでも仕上がり感はかなり違ってきます。
④木質系フローリング
基材の上に化粧材が貼られたフローリングです。
基材には特殊MDFや合板が使用され、表面化粧板には特殊強化フィルムや特殊印刷紙が使用されています。
これら全てが接着剤で張り合わされているのが、問題ですよね。
本物の木のように見えますが、まるで別物。
木質系フローリングと呼ばれる場合もあるようですが、本来はフローリングと呼ぶべき床材ではありません。
③④であれば、隙間を空けて張る必要はありません。
②であれば、①よりも隙間を小さくする事が可能です。
それぞれの特徴も挙げておきましょう。
採用の際の基準になると思います。
①無垢フローリングは、温湿度の変化に影響を受けやすいという欠点があります。
冬場の乾燥時期の数カ月は木が縮み、フローリングとフローリングの間にわずかな隙間ができるかも知れません。
春や夏になると、今度は逆に木が伸びてその隙間が埋まるだけでなく、極端な例としてカップ反りになる場合もあります。
カップ反りとは、板の巾方向に反る現象です。
全体が波を打つように反ります。
主に柔らかい針葉樹の幅広もの(110mm超)に発生します。
一般的な床厚は15mm、通常は3~4回サンディング作業が可能です。
傷がついても、表面を削ることが可能という訳。
足触りの良さや調湿性の高さ、低VOCが特長です。
経年美化を楽しめるのも良い点でしょうか。
②③共、台板を木の繊維方向がクロスするように接着剤で貼りあわせて作られますので、温湿度の変化の影響を受けにくいのが特長です。
3層フローリングは、一般的に無垢フローリングと比べると湿度の変化による収縮は1割程度と言われています。
また複合フローリングの場合は基材に合板を使用しますから、さらにこの収縮が少なくなります。
化粧単板に挽き材を使用すると、仕上がりは無垢フローリングと変わりません。
厚さ3mm以上の化粧単板を使用すれば、1回はサンディング作業が可能です。
でも厚さ1mm程度の薄い化粧単板を使用したフローリングはサンディング作業が出来ません。
また、小さな傷でも台板が露見してしまいます。
傷には注意が必要となります。
前者であれば、それなりに経年美化を楽しむことが可能です。
足触りや調湿性もほぼ同じ、VOCは少し高めになります。
でも後者は経年劣化を覚悟する必要があるでしょう。
足触りは硬くなるし、調湿性はほぼありません。
VOCも更に高めになります。
「F☆☆☆☆だから安全なんでしょ?」
という方もいると思います。
確かに以前使っていた『ホルマリンだらけの複合フローリング』に比べれば、低VOCと言えるでしょう。
でも、安全レベルとは言えません。
24時間換気システムが適正に稼働している前提の、安全レベルでしかないからです。
適正に稼働している換気システムなんて、ほぼ無いんですよね・・・。
写真は築8年の建売住宅の床を撮ったもの。
厚さ12mmの複合フローリングの表面単板は1mmにも満たなかったようです。
弊社にて、無垢フローリングに張替えさせていただきました。
④はフローリングのように木に厚みがありませんから、温湿度の変化をほとんど受けません。
でも表面化粧板の厚みが0.2~0.3mmしかありません。
深い傷が付けば台板が露出します。
化粧板の厚みがない分、特殊塗装などで耐久性を高めてはいますが、経年変化による色褪せは否めません。
もちろんサンディングも出来ません。
足触りは硬くて冷たいし、調湿性は皆無。
メリットは耐水性位でしょうか。
意外と耐摩耗性も低いんですよね。
もちろん土足厳禁です。
製品自体の価格は①>②>③≒④となるでしょう。
施工費も同様です。
でも、10年経って張替えが必要になるとしたら・・・。
弊社では、①をお勧めします。
状況によっては、②でも良いかも。
③④は、まずお勧めしません。
皆さんは、どう思いますか?
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