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築10年目のお宅にお邪魔してきました。
「そろそろ10年だし、色々聞きたい事もあるし、時間がある時に見にきてよ。」
という電話を戴いたんです。
時間を約束し、その時間にピンポンを押します。
「まずは外壁の具合を確認します。」
特に傷んでいるところは見られません。
チョーキングも無いし、目地シリングの劣化もありません。
チョーキングとは、主に塗装表面が暴露状態の際に紫外線・熱・水分・風等により塗装面の表層樹脂が劣化し、塗料の色成分の顔料がチョークのような粉状になって現れる現象や状態をいいます。
外壁表面を触り、手に白い粉が付けばNGとなります。
目地シールの劣化とは、目地の亀裂やヨレを言います。
表面に粉が噴いている状態も、良くありません。
これらは、外壁メンテナンスの目安となります。
「まだまだ大丈夫!5~7年位はいけそうです。」
「でも、1点だけお願いがあります。」
北側の外壁下部に『藻』が発生しているんです。
一部が緑色になっていました。
元々、風通しの良い訳ではありません。
でも新築当初は駐車場だった東側隣地に、建物が建ったのも原因のひとつかもしれません。
藻って、風通しや日当たりが悪いと発生します。
そのまま放置しておけば、カビやコケの発生に繋がる場合もあります。
見た目が悪いばかりではなく、外壁を傷める事だってあるんです。
「ホームセンターに行けば、防藻・防カビスプレーが売っています。」
「それをスプレーするだけでも、効果ありますよ。」
藻が生えている事すら、ご存知なかったようですね。
もっとも、隣地と建物の間隔が狭く、かに歩きをしなければ歩く事も出来ません。
見に行くのも容易では無いんですよね。
続いて、室内の様子を確認させてもらいました。
換気システムは正常に稼働しているようです。
異音もないし、換気風量もちゃんと出ています。
フィルター清掃も、マメに行っているようですね。
レンジフードは、先日ダスキンさんに清掃してもらったとの事。
壁のオガファーザーの白さにびっくりしました。
誰もタバコを吸わないせいかもしれません。
でも、あまりにもきれい・・・。
当分の間は、塗り直しの必要もありませんね。
無垢の床もいい感じに色が変わっていました。
10年を超えると、什器のトラブルが散見されます。
その際のポイントをいくつかご説明しました。
定期的に床の排水口回りや水栓回りのチェックをする事で、床・壁を漏水で傷めることが無くなります。
日頃のチェックを怠らないよう、お願いしました。
そして、最後のお願いをしつつ帰ってきました。
最後のお願いとは、玄関脇に立て掛けられていた合板についてです。
ネダノン合板のようですね。
庭仕事に使うつもりで、置いてあったようです。
でも裏返すと、すでに腐朽が進んでボロボロになっていました。
シロアリの食害こそありませんでしたが、腐朽菌の臭いってシロアリを招き寄せるらしいんです。
そうなる前に見つける事が出来て、良かったと思います。
「こちらで処分しましょうか?」
「いいんですか?」
「小さくしないと、持っていってくれないんで困っていたんです。」
良く見掛けるんですが、庭に木材を置きっ放しになっているお宅があります。
木材を地面に付けておくのはNGです。
すぐに腐ってしまいます。
建物の近くで猶更やめてください。
ご入居の際に、ご注意していると思いますが、建物の周りに物を立て掛けるのは厳禁です。
基礎パッキンからの通気を妨げることで、床下環境がシロアリの好む環境に変わってしまうかもしれません・・・。
posted by Asset Red
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