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前回の拙ブログでは、付加断熱に利用する断熱材に求められる性能の話を、少しだけ書かせていただきました。
昨今、外皮性能の強化を行う目的で行われている『付加断熱』。
イラストのように、断熱材を充填した壁の外側もしくは内側に断熱材を付加する工法です。(イラストの場合は外側に付加しています。)
ダブル断熱なんて表現をする場合もありますね。
こうした施工をする際に注意したいのが、使用する断熱材の透湿抵抗です。
躯体内に侵入した水蒸気は、速やかに躯体外に排出しなければなりません。
そして同時に、付加断熱材の耐火性能も重要です。
通気層内に侵入した火による類焼を防ぐのは、付加断熱材ですから・・・
透湿抵抗値の低い断熱材の、『バーナー加熱による断熱材の昇温試験』結果となります。
厚さ30mmの試験体は、全部で4体です。
①グラスウール32kg/㎥
②ロックウール80kg/㎥
③フェノールフォーム27kg/㎥
④サーマックスαグラスウール32kg/㎥
4番目の試験体のみ、製品名になっています。
そう、この結果はサーマックスαの資料によるものですから・・・。
イソシアヌレートフォームに該当するのでしょうか?
それぞれの試験体の貫通時間・260℃昇温時間と加熱後の様子が書かれています。
木造住宅の躯体である木材の引火点は260℃と言われています。
260℃の根拠は、ここにあるのかもしれませんね。
耐火性能が比較的高い断熱材として謳わている①および②の試験結果には驚かされます。
まさか③よりも火に弱いとは・・・。
そして、さらに驚いたのは④の性能です。
③の倍以上の性能を有しています。
但し、同等の断熱性能を担保するための厚さはそれぞれ違います。
その時の貫通時間や昇温時間も違うでしょう。
当然①②の方が厚くなります。
イメージとしては厚い方が火に強そうですが、それほど影響ないのかな?
断熱性能当たりの防火性能比較を期待したいところです・・・。
このデーターを見る限り、④を使うのが最適解。
そして③を使うのが次善の策と言えそうです。
価格は①②の方が安くなっています。
値段を取るか?
防火性能を取るか?
あなたなら、どうしますか?
posted by Asset Red
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