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想定外の事態です。
恐るべし、『吸引力の落ちない掃除機』。
ダイソンって凄いんですね。
感心しました。
えっ、何のことかって?
先日お邪魔したお宅での出来事です。
奥様から質問を受けました。
「購入したばかりの掃除機を使っていると、すぐにフィルター目詰まりのサインが出るんです。」
「あまりにも頻繁に出るんで、購入したお店に相談に行きました。」
お店の担当者曰く
「普通の家では、こんなゴミは出ませんよ。」
「何か変わったことをしていませんか?」
との事・・・。
「何が原因なんでしょうか?」
早速、掃除機のゴミを見せて貰いました。
すぐに目詰まりする為、マメにゴミを捨てているそうです。
サインがつく度に捨てて、掃除を続けていると、最後に残るのは薄いグレーの粉っぽいゴミだけなんだそうです。
これ何なのかな?
思い当たる事が一つだけあります。
このお宅では、2階天井裏に『ホウ酸のダスティング処理』を行っています。
工事店より試験施工の打診があり、今後の為を考え、施工を了承しました。
ダスティング処理とは、ホウ酸の微粉末をそのまま空気の力で空間に散粉する処理方法です。
人が入りづらい狭い空間でも隅々までホウ酸の効果を行き渡らせる事ができます。
侵入したアメリカカンザイシロアリをはじめとする不快害虫は、グルーミングという習慣をもっているそうです。
手足をペロペロ舐める事で、清潔を保つ習慣です。
付着したホウ酸微粉末を摂取すれば、死んでしまいます、
この微粉末ホウ酸が天井裏や間仕切り壁の中にあることで、不快害虫退治が出来る訳です。
もしかしたら・・・。
これが、巾木と床の取合いやコンセント回りから漏れているのかも・・・。
外皮部分の気密・防湿施工には十分気をつけているつもりです。
でも、間仕切り壁の気密・防湿施工は特に配慮していません。
微粉末であれば、充分可能性あるよね?
でも、想定外でした。
さっそく、工事店の担当者にも聞いてみました。
「確かに、あり得る事だと思います。」
「でも、過去にこうした事例は聞いていません。」
これ、ホウ酸の粉末なのかな?
お願いして、ゴミを持ち帰らせていただきました。
コレです。
綿ゴミと最後に残った粉末、わかりますか?
綿ゴミは、こんな感じです。
粉ゴミは、こんな感じ。
これに、いつもの奴を噴霧してみます。
コレです。
ボレイトチェッカーという試液です。
ある程度以上のホウ酸濃度があれば、赤く発色するんです。
でも、有効期限が切れています。
大丈夫かな?
念のため、ティッシュにホウ酸水溶液を散布して試してみました。
噴霧したのはコレです。
『ボレイトキーパー』
安心して使える、ホウ酸スプレーです。
除菌・防虫・防カビ・防臭・防炎効果が期待出来るんですよね・・・。
おっ!
ちゃんと発色しています。
問題ないようですね。
早速噴霧してみました。
黄色い試液が赤く変われば、ホウ酸を含んでいる事になります。
噴霧後しばらく放置した後の写真です。
薄く発色しています。
所々に赤いポツポツも見えます。
やっぱり、ホウ酸粉末を含んでいるようですね。
でも、発色が薄い気がします。
なんとも微妙な感じです。
小さな隙間から、漏れているのかなぁー。
想像ですが、掃除機ヘッドを巾木にコツコツぶつけている時に少しづつ零れているのかもしれません・・・。
ダイソンの吸引力のせいなのかな?
フィルターの目詰まりサイン、恐るべし・・・。
でも、ご安心ください。
ホウ酸って、それほど危険ではありません。
ホウ酸塩の、ヒトに対する毒性について書きたいと思います。
人間を使った実験はありませんから、動物を使った実験結果となります。
まず、ネズミ(ラット)20匹にホウ酸の入った食事を与えます。
最初の実験で5匹が死んだとします。
次の実験では、もう少しホウ酸を増やします。
15匹死んだとします。
このようにして半数のラットが死ぬ体重1kgあたりのホウ酸の量を決定し、これを半数致死量(LD50)といいます。
代表的なホウ酸塩のLD50値を次に示します。
表からホウ酸塩の半数致死量は、体重60kgの成人でおおよそ200gと推定されます。
体重60kgの成人が、コップ一杯のホウ酸を飲めば半数が死ぬという事です。
これって食塩の値とほぼ同じなんです。
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