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一昨日は八重洲でした。
JBN主催の透湿防水シート(以下シート)の長期性能に関するセミナーを受講。
瑕疵保険及び雨漏りに携わる方々からの貴重な情報をGETする機会です。
耳をダンボにして4時間座りっぱなしでした。
タイベックマスターの講習で聴いた事ばかりでしたが、他の多くの参加者にとっては衝撃に事実だったと思います。
今の木造住宅の平均寿命は26年と言います。
でも長期優良住宅であれば、メンテナンスを行う事で30〜50年以上使える事になっています。
それなのに、僅か8〜10年で外壁の中のシートがボロボロと言う現実が次々と見つかっているのをご存知でしょうか?
写真は当日配られたシートです。
私自身、もっと酷い状態のシートを見た事があります。
漏水を直そうと外壁を剥がしてみると、シートがガーゼ状になっていました。
触ると表面の白い部分がポロポロと落ちて来るんです。
当然防水性はありません。
外壁を1次防水層と言い、シートを2次防水層と言います。
前者の防水性能が経年劣化しても、後者が機能するから大丈夫
と言うのが、今までの考え方でした。
まさか外壁の防水性が低下したら即、漏水するなんて・・・。
コレ、温度や湿度の影響です。
防蟻材に含まれる界面活性剤の影響でもあります。
中には紫外線の影響が関係している場合もあります・・・。
別に質の悪いシートを使っている訳ではありません。
れっきとしたJIS適合品の話です。
防蟻材に含まれる界面活性剤の影響は8年位前から問題になっていました。
そもそも、シートには小さい穴が明いています。
この大きさが問題で、水蒸気より大きく水より小さい為、透湿防水シートと呼ばれている訳です。
でも、界面活性剤が染み込むと状況が変わります。
そのメカニズムは、上イラストの通り。
建物の耐久性を上げる為にも防蟻処理は必要です。
また防蟻成分を木材に染み込ませる為の界面活性剤も必要です。
建物を濡らさないように早めのシート施工を行えば、当然シートの裏面に界面活性剤が付着する事になります。
これがシートの防水性を損なう事になるとは・・・。
当日、会場で行われた実験の様子です。
ビーカーの上にシートを被せてあります。
勿論穴は空いていません。
ここに水と界面活性剤入りの水を注ぎます。
数十分後の状況となります。
右側のビーカーには水が溜まっていますが、左側のビーカーには溜まっていません。
これが界面活性剤の影響です。
8年前から問題化しているのに、殆どの製品では対策が取られていません。
これって怠慢以外の何物でもありません。
この事実を知って、弊社は対策品に切り替えました。
弊社が採用するシートと、一般的なシートの比較となります。
界面活性剤影響下における『防水性残存率』を比較しています。
この違い、どう思いますか?
しかも、この事実があまりにも知られていないんです。
大問題だと思います。
でも、問題は他にもあるんです。
続く・・・。
posted by Asset Red
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