基準の話

昨日は休日を利用して、自立循環型住宅シンポジウムに参加して来ました。

凄いスカスカ感の漂う会場です。

扉も開放し、あちこちにアルコールスプレーが設置してあります。

参加者には、マスク着用が義務付けられました・・・。

開始時間も、遅れたような気がする。

でも、充実した6時間だったと思います。

数人の研究者やお役人・実務者が登壇され、様々な知見をご紹介頂きました。

建築物理の話もあったけど、基準の話が多かったように感じています。

UA値とかC値とか、η値の話です。

そういえば、一次エネルギー消費の話は少なかったかな?

それぞれに基準となる値が示されていて、それをクリアする事で、ひと安心。

いわゆる達成目標になりつつあります。

でも本来の目的は違います。

底上げは期待しているけど、それ以上の性能も期待している筈。

性能を上げれば、健康や快適そして更なる省エネが得られる事は解っていますから。

自分の設計する建物の性能を確認する為のツールでしかありません。

でも、それをを望まない方も多いようです。

基準をクリアしているから大丈夫‼️

嘘でしょ⁉️

その程度の性能じゃ、色々と問題がありますよ。

えっ、じゃー基準って何なの⁉️

だって、最低基準ですよ。

取り敢えず、寒さで死ぬことは無いレベルです。

当然設計者の判断で、健康を守れるレベルまで引き揚げる必要があります。

だから基準値を上げる必要があると言う方もいます。

でも基準をクリアする事を目的にすると、その設計施工には危うさが伴う事も多いんです。

断面構成による放湿不良で結露を招いたり、開口部を小さくする事でUA値は上がったけど、日射取得量が減って増エネになったり・・・。

「もっと建築物理を勉強して下さい。そして安全を確認して下さい。」

ある登壇者からのメッセージです。

与えられた値ではなく、目指す快適さや省エネを達成出来ているのかを、自分で確認すれば良いんです。

基準を馬鹿にしたり、崇めたりする前に、その基準の持つ意味を良く理解しましょう!

そう、ハッパを掛けられた気がしました。

最近は、その為のツールも増えています。

登壇した実務者の皆さんは、そうしたツールを使いこなし、基準の先の健康・快適・省エネを確認しています。

弊社も見習わないとなりません。

 

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