南海トラフ地震による津波発生確率

以下、ナイスビジネスレポート(第2181号 令和2年2月15日発行)からの抜粋となります。

政府の地震調査研究推進本部の地震調査委員会は1月24日、『南海トラフ沿いで発生する大地震の確率論的津波評価』と題したレポートを公表しました。

これは、これまで同本部が取りまとめてきた地震発生可能性の長期評価に基づいて行った、初めての津波に対する評価です。

2020年1月1日を起点として、今後30年以内に南海トラフ沿いで大地震が発生し、海岸の津波高さが『3m以上』『5m以上』『10m以上』となる確率を、『6%未満』『6%以上26%未満』『26%以上』の3段階で評価し、地図と市区町村ごとの表でまとめています。

この3段階の津波の高さは、気象庁の大津波警報におけるカテゴリなどに基づいており、沿岸での津波の高さ3mが住家の流出や全壊が生じる目安となります。

5~6mがその被害が急増する目安です。

また6%・26%は、それぞれ再現期間が概ね500年と100年に相当する確率の高さである事から選択されています。

本レポートによれば、東京都島しょ部から宮崎県に掛けての太平洋側の広い範囲において、今後30年以内に南海トラフ地震の発生によって海岸の津波高さが3m以上になる確率が26%以上となり、自治体単位では10都県の70超の市区町村におよぶ評価結果を示しました。

更に5m以上についても、震源域となり得る領域に近い地域では26%以上、九州地方から東海地方に掛けて広い範囲で6%以上となる他、10m以上については震源域となり得る領域に近い地域において6%以上26%未満となる地域がありました。

続く・・・。

 

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