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昨日と違い、今日は暖かい一日となりました。
『FPの家 K邸』
現場では、朝から残土の搬出を行っています。
残土とは、建設現場などで発生する土砂のこと。
建設残土や発生土とも云います。
残土には、土砂や土地造成の目的となる土砂に準ずるものと、港湾や河川などの浚渫に伴って生ずる浚渫土、その他の種類があります。
ちなみに建設工事に伴って発生する建設汚泥は産業廃棄物に当たりますが、残土は産廃に含まれません。
これを場外に搬出し、処分する事を残土処分と言います。
朝一番は、こんな状況でした。
昨日『地盤補強』が行われ、設計GLに合わせて地面は平らに均されています。
でも、道路側を見ると土が山盛りになっています。
これが、発生残土です。
今回採用した地盤補強は『柱状改良』です。
イラストのように、建物の下に穴を明け、現地の土とセメント系固化剤(要は糊です。)そして水を混ぜて『柱状の固めた土』をつくります。
イラストでは濃いオレンジ色が支持地盤、薄いオレンジ色が軟弱地盤を示しています。
軟弱地盤上に建物を建てると、地震の際などに建物が不同沈下する恐れがあります。
これを防ぐのが地盤補強もしくは地盤改良です。
簡単に言えば、歯の長い下駄を建物に履かせることで、軟弱地盤が沈下しても建物が不同沈下しないようにします。
敷地形状と建物配置、そして改良体の配置を示した図面です。
今回は、Φ600mm×長さ3000mmの改良体を24本施工しました。
1本当たりの体積は0.27㎥ですから、24本分で合計6.48㎥となります。
この時の固化剤添加量は350kg/㎥。
固化剤を入れた分だけ、土が余る計算です。
大雑把に、その半分が残土になると仮定すれば、3.24㎥が発生残土となります。
しかも、掘り返した土は膨らみます。
長い間、重しの掛かった状態の土を掘り返し、隙間に空気が入る事で、その体積は3割ほど多くなるんです。
3.24㎥の土は4.2㎥になる訳です。
2.0t車×1台でおよそ1.5㎥の残土が運べますから、4.2㎥であれば3台分に当たります。
残土の山をユンボで集め、道路に停めたダンプカーに載せていきます。
1台目のダンプの荷台が、残土で一杯になりました。
これを近所の残土処分場まで運び、受け入れて貰い、またここに戻って来ます。
近所と言いましたが、往復1時間も掛かるんです。
今回は、ダンプ1台で3往復しました。
1時間の間、ユンボのオペレーターはどうしてるんだろう?
と思いましたが、要らぬお節介のようですね。
ユンボを降りたオペレーターは、そのままダンプに乗って処分場まで運転するようです。
往復1時間の間は、交通誘導員がお留守番を務めます。
実は、すぐ近くで解体工事を行っている現場があるんです。
常時、道路に車を停めて作業を行っています。
4.0m道路ですから、工事車両が停まっていると通行出来ません。
こちらの車両が通るたびに、先方の車を移動して貰いました。
もちろん、その際の後方確認も交通誘導員が行います。
お隣の工事現場に納品のトラックが来た際にも、それぞれの車の移動をして貰いました。
でも、ウチだけなんですよね。
他所の現場には、交通誘導員がいません。
経費を浮かしていると思われます。
午後3時、無事残土処分完了。
ユンボも搬出されてて、きれいに整地が終わっていました。
あっ、そうそう・・・。
昨日行った、地盤補強の様子も簡単に書かせて戴きます。
アースオーガー先端を杭芯に合わせた写真です。
これを地面に挿して改良を行います。
地面に穴を明け、セメント系固化剤と水を注入しながら攪拌している様子です。
写真右下の薄茶色の袋が、セメント系固化剤です。
1袋に1.0t分の固化剤が入っています。
固化剤右側がプラント車となります。
ここに固化剤と水を投入し、添加量を調整しつつ、ホースでオーガーまで圧送します。
改良体の天端となります。
直径600mmあるかどうかを確認しました。
改良体天端の高さを調整しています。
高い部分をユンボで削り取ります。
最後に天端高さを確認して、作業完了です。
穴の回りに土が盛り上がっているのがわかると思います。
これが残土となります。
これにて、地盤補強工事完了です。
いよいよ、明日から基礎工事が始まります。
でも、天気は下り坂なんですよね・・・。
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