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アセットフォーの定休日2日目です。
先日構造図のチェックをしていて、ある事に気がつきました。
(あっ、土台の一部が米松になってる)
弊社では国産檜の芯持ち材を人口乾燥した土台を採用しています。
米松の土台なんて、めったに使いません。
おそらく柱の小径が105mmの為、減り込み強度がNGになったと思われます。
事前にお施主様には、「構造計算の結果、NGの場合は米松土台を使うかも知れません。」と伝えてあります。
でも、出来れば使いたくないんですよね・・・。
米松って、構造的には申し分ないんです。
だから、梁材として使っています。
でも、腐朽菌に弱いんです。
だから土台として採用するのであれば、当然加圧注入材にしたいところ。
材木屋さんの推しは『ザイエンスのOPドライスケアー ベイマツ』でした。
早速調べてみると、こんな土台です。
ザイエンス独自の全面超噴射処理装置による低圧噴射処理を行った乾燥材の特性と防腐・防蟻性能を併せ持つ土台です。
めり込み強度で優位。
建築材や大型構造材など多用途に使える樹種です。
樹種は米松乾燥材、サンプレザーOPエース(油溶性)を深浸潤処理しています。
AQ2種(JAS K3相当)、劣化等級1~3に対応しています。
ダメじゃん
加圧注入をせず、噴霧処理をしています。
しかも、使っている防腐・防蟻剤はサンプレイザーOPエース。
これ、ピレスロイド系防蟻剤です。
忌避性・即効性の高い、いわゆる合成殺虫剤。
効果がある間は、腐朽菌に強いしシロアリも近づきません。
食べれば、すぐに死んでしまいます。
でも食毒タイプって、揮発すれば人間にも悪影響を及ぼします。
効果が3~5年でなくなってしまうのが、ヒトには良いことですが、建物には良くないですよね?
しかも浸透性が高いので、塗布で良いと言います。
勇気のあるシロアリ(バカなシロアリ?)がムシャムシャ食べた部分は、毒が無くなっている訳です。
良く染みるって、どの位中まで浸透してるんだろう?
最低5〜7ミリは染みていて欲しいところです。
少し不安になります。
檜の芯持ち材ならまだしも、米松土台です。
出来ればМCQ、せめてACQの加圧注入にしたいんです。
МCQは微粒子型銅系保存処理材、ACQは銅及び第四アンモニウム塩を主成分とする保存処理材です。
後者は釘を錆びさせますが、前者はその点を解決しています。
アメリカでは前者に移行していると聞きますが、日本ではまだ未承認との事。
だから普通はACQを使っています。
早くMCQが承認されれば良いのに・・・。
とにかく、米松にどちらかを加圧注入した土台を見つけねば・・・。
探しましたが見つかりません。
でも結局、構造設計士と相談して、土台を変更してもらいました。
柱の両側に留め付ける断熱パネルの枠材(30×105)をN75で200mm間隔に留め付ければ、檜土台でも問題ないらしい・・・。
最初から、そう言ってよ・・・と思ったものの、設計士にすれば、他の現場は普通にザイエンスのOPドライスケアー ベイマツを採用しているとの事。
ウチが変わっているらしい・・・。
でも、良くない物は使いたくないですよね。
使わずに済んで、良かったと思いました。
posted by Hoppy Red
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