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コロナ禍の影響なのか、今年はインフルエンザの罹患者数が少なかったそうです。
マスク着用や手洗い・うがいの励行が効果を発揮したのかも知れませんね。
世の中、悪いことばかりではありません・・・。
種々のインフルエンザウイルスによる感染は、接触感染・飛沫感染・空気感染の3つの経路によって生じると言います。
一般に接触感染と飛沫感染による感染の可能性が高く、空気感染による割合は低いとされています。
飛沫感染の場合、患者の咳などにより5㎛以上の粒子(咳飛沫)が飛散しますが、それは感染源から1~2m離れれば重力により沈降する為、宿主が距離を維持する事で感染を防ぐ事が出来ると言われています。
でも建物内部であれば、常に生じている気流でインフルエンザウイルスを含むバイオエアロゾル粒子が移流する為、空気感染も十分に考えられます。
空気感染の場合、気中のインフルエンザウイルス生存率が感染リスクに深く関わっています。
Harperは、温度・相対湿度をパラメーターとしてインフルエンザウイルスを含む4種のウイルスの生存率を実験により検証しています。
温度は10℃前後/22℃前後/32℃前後と3水準、相対湿度についてはウイルスの種類により異なりますが20%/35%/50%/65%/80%を条件としています。
実験の結果は下図の通りです。
相対湿度が50%以上の場合では、ウイルスの生存率が急激に低下し4時間後には6%程度、約10時間後にはほぼ死滅しています。
これに対して20%/35%の条件下では、23時間後の生存率は14~22%と高くなっています。
つまり相対湿度が低い程、ウイルスの生存率は高い訳です。
Мemmesらはインフルエンザウイルスの死滅率が相対湿度50%を境に急激に変化する事を示し、ウイルスの活性という観点からは湿度の下限値を50%とすべきである事を示唆しています。
インフルエンザウイルスとコロナウイルスは違います。
でも、少しづつ色々な事が解明される筈。
伝わる報によれば、インフルエンザウイルスよりも高温・高湿で生存できるようですね。
でも感染経路はインフルエンザと同じですから、感染予防の方法は基本的に変わりません。
引き続きマスク着用や手洗い・うがいを徹底し、密着・密集・密接を避けましょう。
先が見えない不安はあるものの、希望を持って我慢を続けるしかありません。
緑字部分は
健康に暮らすための住まいと住まい方エビテンス集
健康維持増進住宅研究委員会/健康維持増進住宅研究コンソーシアム 編著
技報堂出版 刊
より、一部を抜粋・転載させていただきました。
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