防腐・防蟻処理及び耐久性に関する基礎知識④

昨日は現場休業日でしたが、倉庫内の在庫品を現場に移す作業で、傷めた手首を労わることが出来ませんでした。

それでも、だいぶ楽になったと思います。

歳の割には早いかも・・・。

さて本題です。

随分前に(財)日本住宅・木材技術センターから発刊された、大規模木造建築物の保守管理マニュアル -材料・施工・維持保全-の中から、その一部を抜粋してご紹介する木材と木材劣化に関する基礎的な知識の共有』シリーズ第4段は、こんな話題です。

⑦建物との関わり

建物を腐朽から防ぐには、水分を完全に遮断し、また水が侵入しても長時間滞留させないで、建物の外に排出する構造を工夫するのが一番である。

未知の要因によって水の滞留の恐れを回避できない時は、薬剤による防腐措置を行うことが必要になる。

土台などは腐りやすい環境にあるといえる。

構造的な工夫としては、次の通りである。

・水平部材については、充分な水返し勾配を付ける。

・水仕舞いを完璧にする。特に接合部では水を滞留させないよう水切りの工夫をする。

・上記の構法的配慮をした上で、止むを得ず水掛かりの恐れがある部位の木材は、耐朽性の高い樹種及び材料を用いる。

3.シロアリ

①シロアリは、我が国では『堂崩し』の異名を持ち、条件が整えば木造建築物中の木造構造部材を短期間に食害して寿命に至らせる点で、先の腐朽菌とともに木造建築物の耐久性を大きく損なう生物のひとつである。

従って、この生物の形態や生育環境条件又は建物への加害状況などの生態の実態を知って、その被害を最小限に食い止めることは、木造建築物の機能。性能を永く維持していく上で必要不可欠な知識である。

・シロアリの昆虫学的位置づけ

シロアリは主に地球上の熱帯及び亜熱帯地域に分布する原始的昆虫で、その起源は約3億年前の石炭紀にまで遡ることができると言われている。

シロアリはひとつの巣かに数万から数十万匹が生息しており、その内部は王・女王・職蟻・兵蟻などが厳密かつ組織的だった階級社会を構成している。

そのような生活様態や大きさ・概形がアリに似ていることから、シロアリはアリの仲間と勘違いされるが、昆虫学的にはアリはハチの仲間であり、シロアリはゴキブリに近い昆虫である。

・シロアリとアリの違い

シロアリと一般のアリとは、外観上それぞれの羽アリの形状及び大きさを見比べることで簡単に区別することが出来る。

つまり図付-5に示す通り、シロアリの羽アリは、左右2対の4枚の羽がほぼ同じ形・大きさであるのに対して、普通のアリの羽アリは大小2対になっている。

羽の大きさ以外では、腹部の形態の違いが特徴的である。

すなわちシロアリの腹部は胸部と同じ幅であるが、アリは腹部と胸部の間が極端にくびれており、ここに注目すれば簡単にシロアリとアリを見分けることが出来る。

その他の昆虫学的な主な相違点をまとめれば表付-3の通りである。

続く・・・。

 

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