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雨止んだようですね。
雪が少なかったので、今夏は水不足になるのでしょうか?
遅々として進まない脱CO2に、地球からNGを戴いているような気さえします。
今回のコロナ禍では、様々な気付きも戴きました。
これを活かして、Stop!地球温暖化を目指さなければいけません。
さて本題です。
随分前に(財)日本住宅・木材技術センターから発刊された、大規模木造建築物の保守管理マニュアル -材料・施工・維持保全-の中から、その一部を抜粋してご紹介する『木材と木材劣化に関する基礎的な知識の共有』シリーズ第10段は、こんな話題です。
4.キクイムシ
シロアリ以外の害虫で、特に乾燥材を加害するものには様々な昆虫がいる。
我が国では、特に表付-6に示すものが代表的なものである。
これらの昆虫は、直接乾燥した部材を齧り、これから養分を吸収するため乾燥害虫と呼ばれる。
これらの乾燥害虫の中でも、特にラワン材やナラ材などを食害するヒラタキクイムシは日本全土に分布し、その被害量も少なくないので、表付-6に少し詳しく生態を述べる。
①分布
熱帯・亜熱帯・湿帯及び乾燥地帯に分布し、人為的空間によく適応しており、屋内発生のみで屋外発生が見られないことが多い。
②形態
成虫の体調はおよそ1.5~8mmで、褐色した小型の甲虫、細長くやや扁平、卵は広葉樹の木口面の導管に産み付けられ細長いソーセージ状、幼虫は白色ないしクリーム色でうじ虫状、蛹は白色で棒状(写真参照)である。
ヒラタキクイムシ成虫
ナラヒラタキクイムシ成虫
③生態
広葉樹の導管に産みつけられた卵は10~14日で孵化して幼虫により、材中を加害しながら活動する。
幼虫は翌年の春に蛹となり、1~3週間で成虫となって通常5~6月頃に被害材の表面に1~2mmの孔を開けて脱出してくる。
脱出後の成虫は交尾し、産卵して約10日前後で寿命となる。
④生育条件
ヒラタキクイムシによる被害の有無は、主に産卵に適した導管の有無と養分としてのデンプン量に関係していると言われている。
すなわち産卵は、産卵管が挿入できる直径が約0.18mm以上の導管が必要である。
また導管中のデンプン量が多ければ多い程被害が多くなる傾向にある。
デンプン量は針葉樹より広葉樹のほうが多く、これが広葉樹に被害が多いひとつの理由とされている。
⑤被害材の特徴
種に広葉樹の辺材部分に1~2mmの孔をあけると同時に、材表面に微粉末の木屑が観察される。
床のフローリングや家具などの塗装面には産卵出来ないが、隠れた非塗装面に産卵して加害範囲を拡大していくことがあるので注意が必要である。
いよいよ今回で最終回。
思ったよりも長くなってしまいました。
私自身、キクイムシを見たのは、たったの1度きり。
まだ、ラワン材を多用していた頃の話です。
既に、ホルムアルデヒドの使用は制限されていたと思います。
お客様から電話を戴き、現場に到着してみるとそこは押入でした。
押入の床材として使っていたラワン合板に、1mm程度の穴が無数あいています。
そして、そこには細かい木屑が散らかっていました。
押入の中の荷物を一旦出して貰うと、そこにいたのは小さな幼虫でした。
蛹や死んだ成虫も見つけましたよ。
何年も、孵化を繰り返していたのかも知れません。
写真を撮り、調べてみました。
ヒラタキクイムシ
これ、どこで区切るんだろう?
ヒラタキ クイムシかな?
恥ずかしい話ですが、当時はそんな程度の知識しか持っていませんでした・・・。
最近は、めっきり聞かなくなりましたよね。
ラワン合板が針葉樹合板に変わり、ラワン材自体を目にしなくなったからでしょうか?
でもナラ材はよくフローリングとして使います。
オイル塗装をしているから?
posted by Asset Red
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