1液性フォーム

どんよりと曇った空、時折雨も落ちて来ます。

今日の練馬・板橋の空は灰色一色です。

『FPの家 K邸』

ようやく1階壁パネルが納品されました。

朝一番に荷受け・検収を終え、早速取付に掛かります。

ウレタン掛け矢で、パネルを叩き入れてる様子を撮ってみました。

脚立が邪魔でしたね、どかしておけば良かった・・・。

午後2時頃の写真です。

半分くらいの壁パネルが、既に取り付けられています。

今日中には、あらかた取付が完了すると思います。

パネル施工が完了すれば、次の工程に進みます。

まずはウレタン処理です。

梁に開けられたボルト用の座彫りに、現場発泡ウレタンを充填します。

金物構法による梁仕口部分の欠き込みにも、充填します。

柱と床パネルの隙間も同様です。

まだまだ、ウレタン処理の必要な部位はたくさんあります。

これからしばらくの間は、作業の合間をみて、こうした作業を行います。

その目的は、いくつかあります。

①金物等熱橋部分を被覆する。

②隙間を埋め、断熱欠損を無くす。

③アルミ気密テープを留めるための下地とする。

ちなみに弊社では、1液性のフォームを採用しています。

実際には、イラストのような使い切りタイプではなく、専用ガンを接続するタイプを使います。

1液性フォームの特徴および注意点は以下の通りです。

①1つの容器に主原料であるイソシアネート・ポリオール・発泡剤が入っています。

 使用前に容器を良く振る必要があります。

 吐出された原液は空気中の水分と反応して発泡・硬化します。

②液を吐出後、およそ2倍に発泡します。

 およそ10分後に表面が硬化し、1時間もすれば内部まで硬化します。(表面硬化時間・内部硬化時間は製品により異なりますのでそれぞれご確認を)

③1回の注入・充填は50mm×50mmが最大です。

 それを超えるとフォーム内部に空気中の水分が浸透せず、発泡不良になる可能性があります。

 このような場合は、何度かに分けて注入・充填を行います。また下層部の内部硬化を確認後に次層の注入・充填を行うことが重要です。

④極端に密閉された箇所への注入・充填も、同じ理由により発泡不良に繋がるため注意が必要となります。

⑤硬化したフォームは紫外線に当たると劣化します。

 直射日光の当たる場所への施工を行う場合には、フォームの内部硬化後にパテや塗料による表面処理を行う必要があります。

⑥使用時の適正温度は、24~29℃です。寒冷期には、事前に20℃前後の室内で缶を暖めるなどして缶の温度を高める必要があります。

 その際にストーブ・バーナーや熱湯などによる急な加温は避けてください。破裂することがあります。

 ここで注意しなければならないのは、相手側の温度です。フォームを暖めても被着体が冷たければ、発泡不良になりかねません。

 寒い日の施工って、ややこしいですよね・・・。

⑦プライマーなどの下地処理は不要です。ただし埃や脂分が付着しているとフォームの接着性を弱める為、事前に取り除く必要があります。

 湿る程度に霧吹きすることで発泡状態を良くすることが出来ます。

⑧自己消化性(炎に晒されている間は燃えるが、炎から遠ざければ消化する性質)を有しています。

 ただし、これは不燃性・準不燃性・難燃性とは異なります。

それぞれのメーカーが色々な製品を販売しています。

価格も含め、その特徴に合わせた使い方をしているつもりです。

充填したウレタンが硬化したら、表面を平らに切削します。

そして、その上にアルミテープを貼ります。

柱と合板の取合い部分です。

壁パネルと合板の取合い部分です。

梁同志の仕口部分や合板との取合い部分にも貼ります。

床パネルと梁の取合い部分です。

まだまだ、作業は始まったばかりです。

ありとあらゆる隙間部分を塞ぐようにしています。

地味な作業ですが、丁寧に行わなければ気密性を確保することが出来ません。

この作業もウレタン処理と同様に、作業の合間を見ながら、しばらく続くんです。

アルミテープの目的も、いくつかあります。

①断熱材内部への水蒸気の侵入を防ぐ。

②隙間からの漏気を防ぐ。

③断熱材切断部からの置換による断熱性能低下を防ぐ。

どれも、建物にとって重要な事ばかり・・・。

細心の注意を払いつつ、徹底して行います。

この後は天気が崩れる予報になっています。

雨養生をしっかりと行って、躯体&断熱材を濡らさないようにしなければなりません。

 

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