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雲は多いものの、久し振りに青空を見る事が出来ました。
今日の練馬・板橋は、それほど暑くもないし湿度も低いので、風が吹くと気持ち良いですよ。
『FPの家 K邸』
いよいよ電気配線が始まりました。
現場には、朝から電気工事士が2名入っています。
電気図面を見ながら続く、無言の作業。
厚さ105mmの硬質ウレタンフォームを躯体に充填する弊社の場合、外壁回りの電気配線が大変なんです。
以前は断熱材に穴を開け、配線を通していました。
天井裏もしくは床下からの配線を、ウレタン部分に溝を彫り、コンセントやスイッチの位置まで通していた訳です。
断熱パネルの外周には、厚さ30mmの木枠が入っています。
そして、真ん中には30mm×105mmの間柱が縦に入っています。
でも、それだけではありません。
ある程度の間隔を開けて桟木が横に入っているんです。
この桟木があるため、ウレタンを彫る際に手間が掛かりました。
また配線完了後に、ウレタンを充填し気密処理も施す必要があります。
しかも電線の耐用年数を考えて、ケーブル太さを決めなければならないんです。
電線・ケーブルの耐用年数は、敷設方法によって大きく左右されます。
ケーブルが正常な状況で使用された場合の耐用年数は、屋内敷設では20年~30年。
屋外敷設では15年~20年なんだそうです。
また、電線・ケーブルの許容温度は『耐熱』と表示していない限り60℃となっています。
ここにウレタンを吹きつけると、VVFからの放熱が悪くなり気中配線の場合に比べて許容電流は低下します。
硬質ウレタンフォーム中に埋め込んでも一緒です。
一般的には気中配線の場合の50%~60%程度しか通電しません。
だから、例えば2×1.6mmを使用する場合、本来は許容電流18Aの所を10Aに抑えなければなりません。
この様な対策を取らなければ、VVFは許容温度の60℃を超えてしまい劣化・発火するかもしれないんです。
そのためにはケーブルの太さを太くするか、電流を絞った設計をするしかない訳です。
四国では発泡ウレタンが屋内配線のケーブルの熱で燃え、大型倉庫が全焼したケースもあるそうです。
原因は排気ファン用ケーブルサイズの設計ミスとの事。
当然裁判では、被告の電気工事会社が全面敗訴しています。
怖いですよね。
心配はこれだけではありません。
30年後に劣化した電線を交換する場合や、リフォームする際に配線をウレタンの中に埋めてしまったら、撤去するのも大変です。
そこで、弊社では断熱パネルの内側に『配線スペース』を確保するようにしています。
わかりますかね?
断熱パネルに彫り込む事なく、コンセントBOXが設置されています。
これなら、配線を簡単に引き抜くことが可能です。
ウレタン中に埋めていないので、配線が熱を持つこともありません。
安心でしょ?
従来の日本の家の建て替え期間は、28年位だったそうです。
だから、電線の交換をする必要はありませんでした。
でも最近の家は、30~50年を目指して建てられています。
だから当然、電線の更新も視野に入れておく必要があります。
重要な事だと思うんですよね。
電気工事士が配線できるように、天井の防湿・気密シートの施工は行っていません。
配線が終わり次第シートを貼り、断熱・気密点検口を設置する予定です。
玄関土間の断熱・気密処理、ほぼ完了しました。
後は敷居下の処理を残すのみです。
お風呂の基礎断熱も終わりました。
各階に1人ずつ大工が入っているので、それなりに作業は進んでいます。
2階では、屋根の水平構面を強くするための厚合板張りが終わりました。
posted by Asset Red
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