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やったぁー
雨の合間を縫って、外仕事を進めてくれました。
『築20年/友人の家』
ようやく、既存屋根材の撤去が始まりました。
ニチハのパミールAという屋根材を屋根の上から撤去して、新しい屋根材に葺き替えます。
この屋根材は彩色石綿スレートに分類されています。
いわゆるコロニアルと同じセメント系軽量屋根材です。
でも、石綿(アスベスト)は含んでいません。
そもそも石綿(アスベスト)は、天然に産する繊維状けい酸塩鉱物で「せきめん」や「いしわた」と呼ばれています。
その繊維が極めて細いため、研磨機や切断機などの施設での使用や飛散しやすい吹付け石綿などの除去等において所要の措置を行わないと石綿が飛散して人が 吸入してしまうおそれがあります。
以前はビル等の建築工事において、保温断熱の目的で石綿を吹き付ける作業が行われていましたが、昭和50年に原則禁止さ れました。
その後も、スレート材・ブレーキライニングやブレーキパッド・防音材・断熱材・保温材などで使用されましたが、現在では、原則として製造等が禁止されています。
石綿は、そこにあること自体が直ちに問題なのではなく、飛び散ること、吸い込むことが問題となるため、労働安全衛生法や大気汚染防止法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律などで予防や飛散防止等が図られています。(厚労省HPより一部を抜粋)
当時のセメント系屋根材には、普通にアスベストが含まれていました。
そしてアスベストの含有量は徐々に少なくなり、遂にアスベストを含まない製品が一般的になりました。
パミールAも、これに当たります。
アスベストに変わる代替物質に何が使われているのかはわかりません。
でもアスベストに比べると、耐久性においては問題があったようですね。
20年経過した屋根材は、こんな感じでした。
凄いでしょ
屋根に上っている職人さんもびっくりしていました。
私自身、こんなに酷いのは見た事ありません。
北側の屋根の写真です。
藻が発生し、屋根材自体も層間剥離しています。
触ってみると、濡れたボール紙のようでした。
こちらは南側です。
北側屋根に比べると、かなりマシですが、それでも層間分離していて、反りや割れが至る所に見られます。
すぐにでも剥がしたいところですが、屋根ですから注意深く進めなければなりません。
剥がしているうちに雨でも降られたら、雨漏りするかもしれません。
そんな訳で、足場を掛けたまま何日か経過しました。
今日も雨。
また今日も雨。
そんな感じで、天気予報を見ながらため息ばかりが続きました。
今日も半ば諦めていたんです。
でも、午後からは雨も止むと言います。
朝から雨粒もほとんど落ちていません。
明日の天気予報も曇りらしい・・・。
やるっきゃないでしょ
とにかく安全を心掛けて作業を進めてもらう事になりました。
屋根勾配が6寸なんです。
ただでさえ、載っていると怖いんです。
しかも雨で濡れています。
私も試しに載って見ましたが、屋根材の上がヌルヌルして滑りやすくなっていました。
雪止め金具を足掛かりにして、下から作業を進める班。
棟包に載って上から作業を進める班。
剥がした材料を荷揚げ機まで運ぶ人。
そして荷揚げ機で降ろし、集積所まで運ぶ人。
大人数で、分担して作業を進めています。
駐車場の一部にシートを敷き、集積場としました。
普段であれば、コロニアルをきれいに積んでおきます。
でもパミールの場合は反りもひどいし、割れて破片が小さくなるのできれいに積むことができません。
場外処分の際にも、一苦労しそうです。
屋根剥がしの話に戻りたいと思います。
南側は、まだ良いんです。
屋根材の下に工具を挿し込んで持ち上げれば、普通に屋根材を剥がす事が出来ます。
釘をバールで抜き、3つくらいに割って次の屋根材に移ります。
でも、北側の屋根は違います。
千切れてしまい、剥がすことが出来ません。
結局スクレーパーを使い、削り取る事になりました。
見ていると、濡れたダンボールと違いません。
これ、本当に屋根材なの
でも直接、陽光や雨に当たっていない部分は劣化していません。
『パミール』の忌々しい文字も、はっきりと読む事が出来ます。
幸い、釘の劣化もほぼありませんでした。
時々頭に錆びの浮いた釘がありましたが、しっかりと効いていたようです。
心配していた下葺き材は、問題ないようですね。
開けた範囲では、特に劣化はみられませんでした。
歩行感から、野地合板も問題なさそうです。
念のため下葺き材をめくって、野地合板の様子も見てみました。
きれいなもんでしょ。
雨漏りも全く無かったし、屋根材の選択さえ間違っていなければ・・・。
こんな酷いことにはならなかったでしょう。
後悔先に立たず・・・。
正にこの諺がぴったりだと思います。
ニチハのお客様相談室にも電話してみました。
酷い対応です。
「経年劣化の範囲です。」
現場の状況を聞こうともせずに、冷静に言ってきます。
現場を確認するとか、せめて写真を見るくらいはしないんですか?
聴いてみましたが、そういった対応はしていません。との事。
リフォーム対応製品の紹介なら出来るそうです。
そもそも、まったく責任を感じていません。
呆れました。
サイディングのトップメーカーなのに、残念で仕方ありません。
既存屋根&下葺き材の剥がしは今日中に終わる見込みです。
新しい下葺き材を葺き直して、本日の作業は終了となります。
明日は、新しい屋根材を葺き始めます。
雨降らない事を願います。
posted by Asset Red
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