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アセットフォーの3連休、2日目。
世間も休みだから、それほど負い目は感じません。
問題は明日だな・・・。
今回は『森の掃除屋さん』の話を書きたいと思います。
森の掃除屋さんとは、死んだ動物などを食べて森をキレイに掃除してくれる生き物のことです。
主に昆虫たちがその役割を果たしています。
しかも、彼らが食べ残したものは微生物に分解されて肥料となり、植物たちの生長を助けます。
そうして育った植物を色々な生き物が食べ、その生き物の死骸をまた彼らが食べて・・・。
つまり、彼らが住んでいるからこそ、その森で生命が循環している訳です。
シロアリも、森の掃除屋さんの一員です。
地球に降り注ぐ太陽エネルギーは、炭酸ガスと水を原料に毎年膨大な量のセルロースを産み出します。
産み出された樹木や草が枯れると、シロアリが素早く食い尽くしてくれます。
そのおかげで、セルロースは再び水と炭酸ガスに戻ります。
反対に草や木が枯れてもシロアリがきれいにしてくれなければ、日光や雨水は地面に届きにくくなります。
水や日光が無ければ、木は育ちません。
森やサバンナの正常な循環が保たれているのは、シロアリのお陰なんです。
ヤマトシロアリの生態を挙げてみました。
まずは働きアリについて書きたいと思います。
働きアリの腸には原生動物と呼ばれる大きな単細胞生物が共生しています。
原生動物全体の重量はシロアリの体重のおよそ半分にもなります。
コレがシロアリの齧った木粒を体内に摂り込みます。
そしてセルラーゼという酵素を分泌し、セルロースを分解・消化します。
また原生動物の細胞内には多数の細菌が共生し、原生動物からエネルギーを貰いながら空気中の窒素を摂り込んで、アミノ酸やビタミンを合成します。
この結果、シロアリはセルロース分解物・各種アミノ酸・ビタミンをバランスよく摂取できる訳です。
1930年頃、ハーバード大学のクリーブランド教授は、シロアリと原生動物との共生に関して詳細な研究を行っています。
彼の研究によれば、働きアリを36℃の環境に1日放置すると腸内の原生動物は完全に死滅します。
この働きアリにセルロースを与えても、10~20日で飢え死にしますが、死ぬ前に腸内に原生動物を戻してやると再び元気を取り戻します。
またシロアリの幼虫は腸内に原生動物がいませんが、時期が来ると先輩働きアリの肛門から排泄物を吸い取り、腸内に原生動物を飼育することで一人前の働きアリになるそうです。
働きアリ以外のシロアリは、自分でセルロースを消化できないので、働きアリに養ってもらうんだそうですよ・・・。
たぶん、肛門から・・・。
以前に、何かの本に書かれていました。
セルロースを分解・消化できる生物は非常に少ないんだそうです。
この原生動物を腸内に飼育する事が出来れば、人間の食料事情も大きく変わります。
アフリカで栄養不足に苦しんでいる人々も、草や木材のセルロースを栄養化できれば救えるのに・・・。
そう考えた研究者がいたそうです。
でも、いまだに芳しい成果は上がってないようですね。
ユーグレナの方が、役にたちそうです。
posted by Hoppy Red
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