ドアの外し方

先日、築7年超のOB様よりSOSの電話を戴きました。

「キッチンのドアを外したいの、どうしたらいいの

廊下のドン突きにあるキッチンの入り口は、枠外寸法735mmの片開きドアが設けられています。

話を聞いてみると、冷蔵庫を買い替えたらしい。

配達の段取りを済ませ、カタログを調べてみると、ワイドが600mmもある事がわかりました。

ドアのW寸法は680mmありますが、ドアレバーや建具自体の厚みが邪魔になってしまいます。

そこで、ドアの外し方をレクチャーしてもらおうという事になったようです。

電話ではラチがあきません。

早速、お邪魔してきました。

昔の建具であれば、扉を開けた状態で上に持ち上げれば、丁番が外れます。

でも、このお宅で採用した扉の外し方は少し違うんです。

決して難しい訳ではありません。

むしろ簡単だと思います。

作業自体は、ものの3分で終わりました。

必要な工具は、お引渡し時に差し上げた『六角レンチ』のみです。

取外し方法をその場でご確認戴き、ついでに復旧方法も説明しました。

その方法は、次の通りです。

このマニュアル、実はお引渡し時に渡しているんです。

「ご入居後に、建付け調整やドアの脱着が必要になった際に役立ちます。」

「レンチと一緒に、すぐ見られる場所に保管しておいて下さい。」

そう、お伝えしているのに・・・。

「引っ越しのドタバタで、紛失しないようにしましょうね。」

7年も経つと、すっかり忘れているようです。

たぶん、復旧の際にも電話が掛かってくるんだろうなぁー・・・。

そう覚悟をしつつ、事務所に帰って来ました。

全ての取説は、一冊のファイルにまとめて手渡しています。

目立つように緑色のファイルにしているし、背表紙にもマニュアルと謳っています。

それでも、ご年配の方は忘れてしまうんでしょうね。

仕方ないとは思います・・・。

お引渡し後、5年間は必ず毎年お邪魔して不具合があれば直すようにしています。

その際に、マニュアルがお手元にあるかどうかを確認した方が良さそうですね。

また不具合を直す際には、必要に応じてマニュアルを見てもらいながら、その方法をご理解いただけるように誘導するのが良いと思いました。

あくまでも、メンテナンスはご自分で積極的に行うものだと思います。

そして工務店は、それをサポートしなければなりません。

共存共栄、地域密着工務店の生き残る道は、そこしかないと思います。

 

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